著者 : りいちゅ
屈斜路刑務所の暴走に乗じ、体を乗り換えて脱獄を果たした“最初の七人”フェリセット。追月探偵社に転がり込んできた彼女(?)とともに、朔也たちは依頼を受けとある脅迫事件に取り組む。さらにフェリセットから伝えられた父・断也の伝言「遠からず世界はオカルトとロジックが入り混じる」を受け、オカルト考古学者を名乗る母・追月薬杏を探すため横浜へ向かうことに。訪れた廃教会では、論理では説明できない“視えざる世界”を予感させる出来事が次々発生しー。さらに、死なない朔也に最大のピンチが訪れる!?ゴーストと探偵が交差するシリーズ第五弾。「渦巳山の眠れる姫君」他三篇を収録。
ある日、コマリの元に届いた手紙。そこにはこう書かれてあった。「白極連邦統括府へ来い!」差出人はプロヘリヤ・ズタズタスキー。どうやら何か思惑があってのことらしい。聞けばアイラン・リンズにも同じような手紙が届いたという。ときは夏まっさかり。白極連邦といえば寒冷な土地で「避暑地として楽しめるかも」というヴィルの進言とは裏腹に、盛夏の白極連邦は…猛烈な吹雪に見舞われていた!季節外れの猛吹雪に、更迭された書記長、そして集められた六戦姫。革命を達成し、新たな世界秩序を模索するプロヘリヤ・ズタズタスキーは高らかに宣言するのだった。「これより白銀革命を完遂する!」
カグヤが意識を失ってから一週間が経った。“勇者”の内部に精神を囚われ昏睡状態のカグヤ、そして研究長の訃報。混迷するカローンの前に“勇者”は再び現れる。「…元に戻っただけだ」そう言い聞かせるように戦いへ身を置くアズマたち。だが、カグヤが示した“救い”を今更忘れることなどもう出来ない。“勇者”と『勇者』。殱滅軍の内と外。彼らはどこから来たのか。なぜ戦わなければならないのか。終わりなき戦火の果てに逆転する世界。全てを知った少年は再び“勇者”になることを決意するー。
「七紅天会議を招集する!」ムルナイト帝都に現れた新たな脅威「愚者」。その愚者たちに対抗すべく、七紅天大将軍が一堂に会する…はずだったが、その場に七紅天大将軍であるはずのミリセント・ブルーナイトの姿は無かった。そうした動きに呼応するかのように「愚者」たちも集結。七紅天と帝都来訪中のズタズタスキーがこれを迎え撃ち、帝国vs.愚者の戦いが幕を開けた。そんな中、コマリはある人物から呼び出しを受ける。-ミリセント・ブルーナイト。突如として姿を消した彼女は何を思い、何を語るのか。争乱の帝都を舞台に、二人の吸血鬼の邂逅が、世界を変えるー!!
世界に仇なす“勇者”を疑え。秋葉原の“女神”との戦いから二ヶ月。リハビリや訓練にあたる「カローン」のもとへ、新たな女性隊員タカナシ・ハルが送り込まれる。上層部からの“監視”なのは明白なハルの経歴に、たとえ監視といえども仲間ーそう過去の自分を重ね手を差し伸べる決意をするカグヤ。「人を救ってやるために戦場に出る?笑わせるわ」だが、相手はアズマ以上の難敵で…!?ハルの言葉に反目するように、カグヤは救いこそが是であると思い詰める。己が正義を信じ、取り憑かれた救世の果てに少女が目にするもの。「じゃあな。…人間」それは激励と羨望と皮肉と、裏切りでー。
無事にムルナイト帝国に帰還したコマリたち。皆それぞれの日常へと戻っていったかに見えた…が、平穏な日々はやってこなかった!コマリを待っていたのは、七紅天の職務である「戦争」。働きたくないと嘆くコマリだったが、そんなコマリを狙うライバルが。ラペリコ王国の四聖獣にして六戦姫、リオーナから挑戦状が叩きつけられたのだった。強敵との戦争に加えて、コマリには夭仙郷の天子としての仕事も降りかかる。さらには常世から教皇クレメソス504世が来訪するなど、今日もコマリの周辺は大賑わい。そんな折、帝都では人々が忽然と消える事件が発生。その影で暗躍する敵の正体とは…?
勇者、それは世界を救う力。夢の中で「勇者」と称えられた少年少女は、ただ美しき女神の言うがまま魔物を倒していた。-その魔物が“人間”だとも知らず。“勇者”、それは世界を滅ぼす力。謎の生物「女神」に寄生された夢見る少年少女は、無意識の怪物と化し破壊を尽くす。そこに悪意も、敵意もない。一方的な正義が押し寄せる終わりなき戦い。その均衡は、少年・アズマが率いる勇者殲滅の精鋭部隊『カローン』によって保たれていた。“勇者”の研究を志す少女・カグヤは、ある日『カローン』への所属を命じられる。だが過去の災厄で全てを失ったアズマたちにとって、カグヤの存在は受け入れ難いもので…。
常世の混乱を収拾するー大きな目標で合致したコマリは、スピカとともに旅立つ。一方その頃、常世の各地にいる仲間たちもコマリを助けるべく行動を起こそうとしていた。だが、そんなコマリたちの前に立ちはだかったのは、謎めいた存在。「スピカ・ラ・ジェミニとテラコマリ・ガンデスブラッドを処分する」みずからを「愚者」と名乗るその人物は、六百年前にスピカの理想を打ち砕いた因縁の相手だった。常世にも存在するという六つの魔核、六百年前に別れたスピカの親友、そして世界の中心に立つ「神殺しの塔」-常世の運命を賭け、コマリの戦いが、いま始まる!
「追月朔也を呼んでくれ」最初の七人の一人、フェリセットによって呼び出された朔也は、北の果てにある屈斜路刑務所に向かう。そこは一万人を超える受刑者とロボットの看守により構成された日本最大にして最先端の刑務所だった。そこで起きていたのはロボットと人間の心中事件。ロボット三原則により人間を殺せないロボットは、いかにして心中を実現できたのか?朔也とリリテア、そしてなぜだかついてきた漫画家・哀野は、その謎を探るため囚人や刑務官として刑務所に潜入する。すると、囚人、そしてロボットの秘密が少しずつ明かされていくーシリーズ最大巨編で贈る近未来監獄ミステリ、開幕!
コマリが目覚めると、目の前にいたのはスピカだった。「一緒に星砦を蹴散らすわよ!」いきなりとんでもないことを言い出すスピカ。不倶戴天の敵からの意外な提案に戸惑うコマリだったが、星砦の野望を打ち砕くべく共闘を決意する。コマリと逆さ月の面々が目指すのは、鉱山都市ネオプラス。そこは稀少鉱石が発掘され、一攫千金を狙う輩で賑わっていたが、その陰で星砦が暗躍しているというのだ。発掘される魔力を秘めたマンダラ鉱石に、人々を襲う不気味な「匪獣」。そして世界を破滅に導かんと陰謀を張り巡らせる「星砦」。コマリとスピカの共闘のゆくえはー!?
突如勇者達に届いた勇者教会からの招集命令。そこにはなぜか、勇者ではないジレイの名前があった。近頃様子のおかしいレティノアを放っておけず、ジレイは渋々命に応じることに。“運”や“呪”など未だ見ぬ勇者が集ったその場で示されたのは、勇者教会からの依頼と試練。それはとある大罪人を“試練の谷”の最深部へ輸送し、“置き去り”にすることであった。だがその依頼の裏では、レティノアを巡る“最悪”な計画が企てられておりー「悪い、遅くなったーレティ。いま、助けてやるからな」かつて“勇者”を目指した、怠惰な冒険者の無双ファンタジー、第4幕!
嵐に閉ざされたアクアリオ島での不可解な殺人を解決した朔也たち。しかし、まだ事件は終わっていなかった。まるで探偵たちをあざ笑うかのように続く殺人。そのうえ、嵐の孤島をぶち破り登場したシャルディナにより、翌朝六時までに事件を解決しなければ島にミサイルが着弾するという時間制限を突きつけられてしまう。さらに捜査の過程で、島のかつての主である画家・エリゼオの謎の半生、さらには朔也自身の秘密までもが姿を現しー!「ねえ朔也、何度死んでも生き返る、そんな人間を世界が放っておくと思う?」クローズド・サークルでの連続殺人を巡る『画廊島の殺人』後篇、他二篇を収録。
「ここどこ?」コマリが目を覚ますと、そこはいつものように戦場…ですらなく、さらにとんでもない場所ー「常世」だった。コマリとともに常世に飛ばされてしまったヴィル、ネリア、エステル。4人はコマリを中心とした傭兵団「コマリ倶楽部」を結成して未知の世界を旅して巡る。そして出会った一人の少女。「ヴィルヘイズ…?」その少女コレットは、ヴィルのことを知っているという。別世界であるはずの常世に、なぜヴィルのことを知る人物が?元の世界に戻る方法は?新たな世界「常世」の謎にコマリたちが挑む!第11回GA文庫大賞優秀賞。
殺されても生き返る特殊能力を持つ半人前の高校生探偵・追月朔也。事件が起きる度になぜか被害者になってしまう彼は助手のリリテアと共に、父の残した探偵事務所を支えながら父の死に関わっていると思われる凶悪犯罪者“最初の七人”の行方を追う日々を過ごしていた。そんな朔也たちに、ある日英国最高の探偵にして父の旧友・フィドから連絡が届く。さらに朔也とフィドの目の前で「観覧車が一周する十分間に十五の密室で起きた」不可能犯罪が発生し!?遊園地で起こった猟奇的な犯罪を巡る『人食い観覧車の園』の他、ある犯罪者の視点を描く『Y・デリンジャーの挨拶』孤島で起こる凄惨な殺人事件『画廊島の殺人』を収録。
長き歴史を誇る国「夭仙郷」。だが、その皇帝は気力を失い、丞相の専横によって王権は衰え、姫であるアイラン・リンズは丞相と結婚させられることが決まっていた。このままでは国が丞相に乗っ取られてしまう。追い詰められたリンズは、コマリに助けを求めるのだった。「結婚してほしいの」「はぁぁぁぁ!?!?!?!?!?」丞相と対決して結婚を阻止してほしいというのだ。ほかに頼るべき味方のいないリンズを救うため、コマリは夭仙郷へと乗り込んでいく。だが、丞相の専横の裏では、さらに恐るべき陰謀が進行していた…。国を、姫を救うため、コマリが神秘の夭仙郷を駆け抜ける!第11回GA文庫大賞優秀賞。
魔導学園の生徒たちを救い、魔導国家マギコスマイアでの騒動も一件落着。その後、ジレイは額に現れた謎の刻印の正体を探るべく、世界の叡智が集う魔導図書館を有する“勇者支援国家”リヴルヒイロへ(レティノアたちも当然のように同行)。しかし入国目前、現れたのは“才”の勇者・ルーカスだった。弱き者を認めず、“D級”であるジレイの入国を阻もうとするルーカスに力を示すため、ジレイ達は対抗戦を開き、“才”の勇者パーティーと雌雄を決することに。強敵との戦いの最中、成長していくラフィネやイヴ。その原動力は何か。ジレイはもう、無自覚ではいられないー怠惰な冒険者の無双ファンタジー、第3幕!
「本日付で着任したエステル・クレール少尉であります!」コマリ隊に配属された新人は、軍学校でSS級の成績を収めた優等生。常識外れの荒くれ隊員に振り回され…るかと思いきや、彼女もまた常識の枠に収まらない人材だった。そんな新戦力を得て、慌ただしい日々を送るコマリだったが、つかの間の休暇が取れ、偶然にもエステルの故郷の温泉リゾートへ赴くことに。じつは、その裏ではコマリが知らない極秘計画が着々と進行していた…。上空に出現する「蜃気楼の街」に、暗躍する「影」。再結集するネリアやカルラら仲間たち。発生する連続殺人!次々と降りかかる未曾有の出来事に、コマリが立ち向かう!
殺された。やっぱりまた殺された。伝説の名探偵を父に持つ追月朔也は、半人前の高校生探偵。今日も依頼を受け、意気揚々と浮気調査や猫探しなど地味な仕事にいそしむが、なぜか行く先々で殺人事件に巻き込まれてしまう。しかも“被害者”は自分自身!?特殊体質によって毎度生き返る朔也を膝枕で出迎えるのは優秀な助手リリテア。「また殺されてしまったのですね、探偵様」「…らしいね」探偵として、そして被害者として、朔也は文字通り命賭けで数々の難事件を解決していくー!てにをは×りいちゅで贈る極上の本格ミステリー、開幕。