小説むすび | 著者 : 井上里

著者 : 井上里

トラストー絆/わが人生/追憶の記/未来ートラストー絆/わが人生/追憶の記/未来ー

1920年代、ニューヨーク。投資家ベンジャミン・ラスクは、冷徹無慈悲な読みでニューヨーク金融界の頂点に登り詰める。一方、妻のヘレンは社交界で名声をほしいままにするが、やがて精神に支障をきたす。一世を風靡した夫妻の、巨万の富の代償とは一体何だったのかー。こうして1937年に発表され、ベストセラーとなった小説『絆』。しかし、ここに描かれた大富豪夫妻には、別の記録も存在していた。『絆』への反駁として大富豪が刊行しようとした自伝『わが人生』。『わが人生』を代筆した秘書の回想録『追憶の記』。そして、大富豪の妻の死後発見された日記『未来』。夫妻を全く異なる視点から描く四篇を読み進めるうち、浮かび上がる真実とは…。ブッカー賞候補になり、カーカス賞を受賞し、2023年にはピュリッツァー賞を受賞。ニューヨーカー、タイム、エスクァイア他、多くの媒体のベストブックに輝き、オバマ元大統領も絶賛した、現代アメリカ文学の最先端が贈る長篇小説。

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