著者 : 友麻碧
魔法学校を揺るがした、帝国の襲撃。垣間見た三大魔術師の過去と、転生の秘密。そして苦楽をともにした学友たちとの別れー。大きな試練を乗り越えたマキアは、今は“救世主の守護者”として、トールたちとフレジール皇国へ向かう旅路にあった。その途中、前世の記憶を呼び覚ますため、世界樹を擁するヴァベル教国に立ち寄る。世界の始まりからあるという大樹にマキアが触れたとき、追憶の旅が始まるのだった。これは“世界で一番悪い魔女”になる、とある魔女の物語。いつか、誰かの、片想いが紡いだ物語。
封鎖された浅草で、真紀と馨はミクズの待つ“狭間”の最深部へと向かう。そこでは叶がミクズを抑えるため死力を尽くしていた。相対するミクズも力を解き放ち、浅草の蹂躙を始める。その時、分かたれたもう一つの“酒呑童子”の魂を持つ来栖未来が、“童子切”を携えて現れたのだったー。浅草には鬼が出る。千年昔の鬼夫婦“茨木童子”と“酒呑童子”が転生した少女と少年。二人はかつて滅んだ“あやかしの国”を巡る因縁を超え、今世を守ると誓う。あやかし夫婦は未来のために。二人の物語はここからはじまる!
茨木真紀と天酒馨。千年前に悪名を轟かせた鬼の夫婦“茨木童子”と“酒呑童子”の記憶を持ち、浅草であやかしを守って暮らす。今世こそ幸せになるために。やがて前世の嘘を暴き、また恋をして、地獄をも越えー二人は再び、浅草で巡り会う。異様な妖気に閉ざされた浅草。原因である宿敵ミクズを止めるため、真紀と馨は浅草の地下へ向かう。そして千年前から二人を見守る“安倍晴明”こと叶冬夜もまた、ミクズと対峙するのであったー。宿命が集う地で、彼らの物語に幕が引かれようとしていた。
あやかしお宿「天神屋」に嫁入りし、大女将見習いとして働く葵。彼女のもとに、現世へ留学するあやかしたちからの相談が寄せられていた。隠世と現世の交流が増えたことで、その分お悩み事も増えていたのだ。葵は自らの体験を振り返り、人とあやかしが共に暮らすコツを手紙にしたためることに。するとそこへ大旦那もやってきて、昔話に花が咲いていきー。葵が隠世で生きる決意をした日の裏話。天神屋創立に馳せた大旦那の想い。そして知られざるチビの大冒険。葵とあやかしたちが過ごした、ささやかな日々の回顧録。
魔法学校の終業式の日。マキアたちは空から降ってきた魔物ー帝国による強襲を受けていた。突然の侵攻に防戦を強いられ、散り散りになっていく学友たち。窮地を打開するため、マキアとトールはユリシス先生の指揮で、学校に封じられた強大な力を解放することに。そして封印を解く鍵は、三人の前世にあるのだという。黒の魔王、白の賢者、そして紅の魔女。おとぎ話の悪役として語られる、三代魔術師の転生の秘密。そして想いの一端に触れて…。赤く染まる“メイデーア”の空が、遙かなる物語へと繋がる。
「茨木真紀は、まだ、助けられるぞ」ライの凶刃に真紀が倒れ、絶望に暮れる馨。そこへ助言を与えたのは、宿敵・安倍晴明の生まれ変わりである叶だった。彼女は前世“茨木童子”の重ねた罪で、地獄に魂が囚われている。閻魔大王の判決を覆し、連れ戻せれば目覚める可能性はある、と。一縷の望みに、馨は迷わず地獄へ向かう。そこでは姿が前世“酒呑童子”に変わり、鬼の獄卒として出世していくことになり…!?彼岸花の咲く地獄の果て。朽ちゆく大魔縁・茨木童子ー真紀が待つ、その場所へ辿り着くために。
隠世をめぐる激動の日々を乗り越え、少し時が流れたころ。あやかしお宿「天神屋」の大旦那に嫁入りした葵は、大女将見習いとなり活躍する毎日を送っていた。お仕事のかたわらで、かつて祖父が隠したらしいお宝を探したり、手鞠河童のチビは旅に出ていたり、ライバルお宿「折尾屋」とコラボをしたり、大旦那が現世に出張したりー。相変わらずの何気ない日々が、少しずつ変わりながら続いていく。そして桜の季節がまた訪れようとしていた。隠世で生きる葵と仲間たちの営み。季節がめぐる十二ヶ月の物語。あやかしお宿の大団円の続きのおはなし。書き下ろし。
同盟国が集い、帝国の脅威に備えるなか、ルスキア王子たちの絆を繋いだマキア。安心したのも束の間、今度は救世主アイリが失踪し、トールとともに捜索に駆り出されることに。だがそんなマキアにもう一つの戦い、魔法学校の期末試験が目前に迫っていた。いつもは頼もしい班員たちも、この時ばかりは首席を争う好敵手。次々と難題をクリアし、待ち受けていた最終試験・精霊探しゲームで、マキアは学校に隠されていた秘密の部屋を見つけて…?“メイデーア”の命運を握る者たちに、等しく試練の日が訪れる。転生ファンタジー。書き下ろし。
『何度生まれ変わっても、俺はお前を必ず殺す』かつてそう告げて“前世”の自分を殺した金髪の男と、巡り会うマキア。フレジール皇国の将軍カノンと名乗る、その男の転生を恐れるマキアをよそに、救世主アイリと守護者の旅立ちに向けて、ルスキア王国に同盟諸国の王たちが集おうとしていた。いっぽう魔法学校では、第一学年最後の班課題が発表される。マキアたちの班も高評価を目指して活動をはじめるのだが、留年生のフレイがいつになく上の空で…?落第王子の想いが解かれたとき、“メイデーア”の運命の扉が開く。物語は魔法学校編、集大成へ。書き下ろし。
“世界で一番悪い魔女”の末裔マキアは、“救世主の守護者”となり引き離された元騎士のトールと、舞踏会で再会を果たした。ところがマキアに守護者の印が現れたことで、事態は一変。“救世主の少女”アイリの相談役として、王宮通いを始めることに。トールに会えるようにはなったものの、使命の前に力不足を感じたマキアは、魔術師として成長するため魔法学校の授業に励む。だが救世主を狙う刺客は、否応なくマキアの前にも現れはじめ…。魔法世界“メイデーア”に選ばれた者たちの物語が交差する。
茨木真紀は、かつてあやかしの国を治めた鬼姫“茨木童子”の生まれ変わり。前世の夫“酒呑童子”だった天酒馨らとともに暮らす浅草で、毎年恒例のお祭り行事を心待ちにしていた。しかしその喧騒の裏で、吸血鬼による事件が見え隠れしはじめる。前世の眷属で吸血の鬼である凛音を心配する真紀だが、その凛音に真紀自身が攫われてしまった。浅草に帰るため、在りし日の仲間と刃を交える真紀。それはやがて、茨木童子と凛音が出会った千年前の勝負の日々を、二人に思い起こさせてー。
魔法の息づく世界“メイデーア”。辺境貴族の令嬢マキアは、騎士の少年トールとともに、魔法を学ぶ日々を過ごし、強い絆を育んできた。ところがトールが異世界から来た“救世主の少女”の守護者に選ばれたことで、二人は引き離されてしまう。トールの不在に動揺するマキア。だが王都の魔法学校に行けば、再びトールに会う機会がある。彼に抱いた想いの正体を知るため、マキアは最高峰の魔法学校を目指す!これは“世界で一番悪い魔女”の末裔マキアが、自身の想いを伝えるための、長い物語のはじまり。
茨木真紀は、かつて鬼姫“茨木童子”だった前世を持つ女子高生。前世の夫“酒呑童子”だった天酒馨らとともに、浅草あやかしを狙う「狩人」の騒動を退けて、無事に高校三年の新学期を迎えていた。陰陽局の津場木茜が転校してきたりと、少しずつ変わっていく真紀たちの日々。そんな折、法事で実家に帰る馨に、真紀はついていくことに。訪れたのは「御伽噺の隠れ里」と呼ばれる九州の片田舎。二人はそこで、夜毎屋敷をさまよう面妖な人間と遭遇しー。伝承と謎を相手に「最強の鬼嫁夫婦」も眠れない?
手作りのお弁当と引き換えに、伏せられてきた大旦那の真意へ触れた葵。自ら捕われた大旦那を救うため、葵は天神屋の仲間たちとともに決戦の地・妖都へ向かう。ついに始まる八葉夜行会。雷獣の陰謀はめぐり、大旦那を“隠世”の底へ封印する提案がなされた。採決を覆す協力者を探して妖都中を駆け回る仲間たち。そして葵は、かつて自分の料理を否定した大湖串製菓の八葉・ザクロの助力を得ようと、お菓子作り勝負に挑む!もう一度、大旦那に“始まりのお弁当”を届けるため。そして葵自身の気持ちを伝えるために。
茨木真紀は、鬼の姫“茨木童子”だった前世を持つ女子高生。同じく元“酒呑童子”の天酒馨や、前世からの仲間たちとともに、浅草で賑やかな今世を送っていた。ところがそんな浅草あやかし界隈に大事件が勃発!あやかしを商売道具にする悪しき人間「狩人」に、次々と捕えられているというのだ。助けに行こうにも敵の正体は不明。頼れる味方も今は囚われの身。そこで真紀たちは、普段は犬猿の仲である陰陽局の津場木茜たちと協力することにしてー!?捕われた仲間たちを救うため、浅草の最強チームが推参します!
天神屋の大旦那を捜して“隠世”各地を渡り歩く葵。黄金童子に導かれ、辿り着いた北西・文門の地で、ついに大旦那と再会を果たす。お尋ね者になっているにもかかわらず、大旦那は以前と変わらない様子で、二人は束の間の穏やかな日々をすごす。それでも大旦那が姿を隠した理由、祖父・史郎との関係、そしてーかつて自分を空腹から救ったあやかしの真意を知りたい葵に、大旦那はある提案をするのだった。「お弁当と引き換えに“真実”を一つずつ教えよう」そして葵は、ひとつの答えを見つけ出す。
人とあやかしが共に生きる町、浅草で暮らす茨木真紀は、前世で鬼の姫“茨木童子”だった記憶を持つ女子高生。鬼的には節分の、女子的にはバレンタインの季節を迎え、元“酒呑童子”の天酒馨や、前世で眷属だったあやかしの水連や深影たちのため、恒例のチョコ作りに奮闘する!深影のお使いや、水連の薬開発、熊虎姉弟の漫画を手伝いながら、今世でも家族のように助け合う真紀たち。そんな折、浅草を守る七福神に異変が起きたようで…?「最強の鬼嫁夫婦」と眷属たちの輝かしい日々がここに!
あやかしの営む老舗宿・天神屋で食事処を切り盛りする葵。姿を消した大旦那を捜して訪れた妖都で、彼女は大旦那の過去と、“隠世”を支える料理の伝統を知る。自分の料理に出来ることは何だろう?見つめ直しながら、葵は大旦那を取り戻す協力を得るため、北の地へと向かっていた。美しくも閉ざされた雪国で葵を待っていたのは、知られざる美味しい名産品の数々と、懐かしいあの人物との再会!そして天神屋に協力する見返りに、雪国復興のための観光名物をプロデュースしてほしいと持ちかけられて!?
浅草の今を生きる茨木真紀は、かつて鬼の姫“茨木童子”だった記憶を持つ女子高生。彼女と同じく元大妖怪の天酒馨や継見由理彦を巻き込んで、今世も悩めるあやかしのため、賑やかに駆け回る。修学旅行先の京都で、真紀は前世にまつわる嘘を明かし、すれ違っていた馨と向き合った。そして今度は約束していた江ノ島デートへ!ところがその頃浅草では、由理彦の妹の若葉が、見えないはずのあやかしと出会っていて…。冬の浅草を襲う異変に、また一つ暴かれる嘘。「最強の鬼嫁」夫婦と、友との絆が試されるー!