著者 : 喜咲冬子
大国・豊日国より、幼き頃に生贄として追放された女王、明緋。逃げた先の森の奥で、まじない師として気ままに暮らしていた。ある日雪に埋まる西国の皇子・那己彦を発見、明緋が救い出してやると、突然求婚されてしまう。慌てて彼を追い出そうとしたその時、明緋の妹である豊日国の王女・紫夕の命だという兵たちに囲まれ、小屋までが燃やされる。生贄となった後もなお「我国に仇なす魔物」と忌み嫌われるのか。絶望し妹に立ち向かおうとする明緋を待つものは、果たして「妃選び」という名の陰謀だった!
(退職金満額支給!)-代筆業に就く采女・蒼月は、悠々自適な執筆生活を夢み、円満定年退職を願っていた。ところが期せずして皇帝・叡泉から、入内する姫への恋文と贈物の用意を命じられる。退職金アップを条件に依頼を呑んだ蒼月は、物語を贈ることを考案。様々な物語を、蒼月の美麗な文字で綴るのだ。好意を寄せてくる皇帝を尻目に、代筆に没頭する蒼月。だがその贈物がきっかけで暗殺事件に巻き込まれー!?その一筆が招くものは平穏か、それとも破滅か。六つの物語が波乱を呼ぶ後宮物語。
次期皇帝である紫旗の暗殺計画を知った華仙公主・明花は、過ごし慣れた酒楼を離れることを決意。伯慶の婚約者となり、紫旗を救うべく後宮へ潜入する。しかしそこは幽鬼の如く衛兵が蠢き、多数の仙道士らが横行。紫旗の母親・美玲が人間との子を宿したとして牢獄に囚われるなど混迷と化していた。闇が渦巻く後宮で紫旗は毒に倒れ、さらに明花の仙人の血筋を知ってか「目の光る生霊の怨念」と噂が飛び交い、窮地に立たされる。彼女に打つ手はあるのかー!?凸凹コンビが最凶の黒幕へ挑む、中華救国ファンタジー最終幕!
皇族と仙人の血を継ぎ、絶世の美貌と最強の腕力を持つ華仙公主・明花。彼女が住む街ではとある義賊が街中の噂。何でも“招福赤猫”と書かれた札を軒先に貼ると銭が撒かれるらしく、童までもが札を配っていた。時を同じくして、明花と血を分かつ次期皇帝・紫旗の花嫁候補を巡り事件が勃発。明花は花嫁試験に潜入し、悪徒をあぶり出そうとするが、どうやらあの義賊も関わりがあるようでー!?花嫁衣装を身に纏い、華麗に悪漢を撃砕!?腹黒宰相の伯慶との距離も近づく(?)心躍る第二巻!
初代皇帝が仙人の力を借りて建国したという伝説を持つ基照国。絶世の美女ともてはやされる酒楼の女主・祥明花のもとにある日、若き宰相の李伯慶が訪ねてくる。実は明花の正体は、先帝の落とし胤と噂の華仙公主。伯慶は滅亡寸前の国と幼い次期皇帝・紫旗を守るため、明花に協力するよう取引を持ちかけてきたのだ。国はどうでもいいが可愛い紫旗は助けたい。その一心で、きな臭い伯慶の誘いに乗ることを決めた明花だったが…?腕力系公主と腹黒宰相の凸凹コンビ、果たして傾国回避なるか!?
スウェンが黎明国女王に即位し8年。時代は姉妹が荒野を駆け抜けた動乱期から、妹ルシェの一人娘・イーリアと、その姉として育てられた前十娘・エジカが生きる再生期へと移り変わりつつあった。初代女王を思わせる鮮やかな花の痣と、幼いながら叔父のキナンを超える星読の才能を持つイーリア。その傍らでエジカは、自らが国の荒廃を招いた前女王の忌むべき血を引くことに悩んでいた。新しい時代に生きる二人の王女が歩む、自らの人生とはー?祈りと共に国を統べる娘たちの大河ロマン、堂々の完結。
黎明国女王位の正統なる継承者が山越国にありースウェンが女王に即位して一ヶ月半、不穏な密書が朱暁宮を揺るがす。正統なる継承者“もうひとりの王女”の正体とは…?混乱の中、諸国を統率する重圧に悩むスウェンの傍で、弟のキナンもまた自らの内に潜む昏い本性に苦しんでいた。真相を突き止めるべく動きだしたスウェンだが、そこには女王の血脈をめぐる隠された真実が…。できることならどうか、幸せに生きてほしいー花の痣と予知の力を背負う王女たちの運命を描くグランドロマン、続編登場!
女でありながら武人の姉・スウェンと、知に秀でた妹のルシェ。身体のどこかに浮く花の形の痣と、「星読の力」と呼ばれる予知能力を併せ持つ女王が国を治める黎明国で、姉妹は二人ともが女王候補の資質を持ちながら、争いを避け辺境の地で隠れ暮らしていた。しかし女王の陰謀で肉親を殺され、離ればなれに暮らすことを余儀なくされる。一族の無念を晴らし苦しむ民を救うため、女王と戦うことを決意した姉妹だったが、再び女王の魔の手が迫りー。荒野に立つ姉妹の運命が交錯するグランドロマン、開幕!