著者 : 石田リンネ
叉羅国の内乱勃発の危機を防いだのも束の間、バシュルク国とムラッカ国の停戦会談が始まる。莉杏は両国の仲介役として奔走するも交渉はまったく進まず、ついには両国の間で事件が発生!新たな戦争の火種になりかねない事態を収めるため、莉杏は『わがまま』を言うことに!?一方、暁月は莉杏の十四歳の誕生日を祝うため、極秘計画を進めていてー。
翔景の後任として御史台に異動となった茉莉花は、ひょんなことから指導役である蓮舟の秘密を知り嫌われてしまう。蓮舟の弱みを握った茉莉花は、あえて悪女になりきり仕事で勝負を挑むことに!?しかし勝負を通して力を認めてもらうはずが、殺人事件の重要参考人として蓮舟が捕まってしまう。茉莉花は珀陽の力を借りながら事件を調査するがー!?
イゼルタ皇国の皇王争いにルキノの妹アンジェラが巻き込まれ、人質にされた!ジュリエッタとルキノはアンジェラを取り戻すため他国と同盟を結ぶことを考える。一方、聖女であるジュリエッタはすべてが片付いたら誓約を守るためにルキノと結婚して、のちに離婚するつもりでいた。そんなジュリエッタに、ルキノは「ずっと皇妃でいてほしい」と告げ!?
まもなく十四歳の誕生日を迎える莉杏は、暁月から「叉羅国で開かれるムラッカ国とバシュルク国の停戦会談に、仲介役として出席する」という大役を任される。赤奏国の使節団の責任者になった莉杏は、暁月に教えられた『秘密の合言葉』をお守りに叉羅国へ。道中、ワケあり王子、少女傭兵と奇妙な同行仲間が増える中、叉羅国で内乱勃発の危機が迫り!?
花娘として一躍時の人となった茉莉花に、珀陽はご褒美として運河建設予定地の視察の仕事を与える。ところが視察先には『夜に通ると呪われる』という噂のある森が…!?茉莉花は不安を抱えながらも“骨董品盗難事件”“妓楼のねずみ捜し”“仮母の追い出し計画”という視察に関係のない人助けばかりをしてしまうが、そこで監査中の翔景と遭遇し…!?
聖女ジュリエッタは、敗戦間近のイゼルタ皇国の新たな皇王ルキノに四百年前の誓約を持ち出されて結婚することに!ルキノと敗戦後の民の生活を守るべく奔走する中で、ジュリエッタは処刑覚悟で皇王になったルキノの優しさを知り!?-「まだ勝てますよ、この戦争」ジュリエッタの隠された力がここから奇跡を起こす!聖女と皇王の大逆転劇物語!!
次々と手柄を立てる茉莉花に見合い話が殺到!珀陽と“秘密の恋”をしている茉莉花としては、珀陽がどう思っているかが気になるところだ。そんななか、珀陽は茉莉花を『白楼国の女の子の憧れの存在』にするため、花市の“花娘”役に抜擢!茉莉花は見合い問題の解決をしつつ、花娘役をこなしながら珀陽からの一石五鳥を狙う無理難題に応えることに!?
ついに新年を迎えることになった赤奏国。だが、大事な宝石の区別がつかなくなったり、国宝の盗難事件が起きたりしてしまう!どちらの原因も『占い』だったため、暁月は莉杏に占い師の調査を任せる。政にも関わる案件を初めて任された莉杏は張り切って調査を始めるが、調べを進めるうち、先々皇帝時代に恨みを持つ者が関与していたことがわかり!?
王弟のジョンが何者かに殺された。一時は本当に死んだと思われたが、彼はなんと一命を取り留めたのだ。しかしオフィーリアは、ジョンは“生き返った”のではないかと疑念を抱く。そう、自身と同じ、妖精王リアの呪いで。そうなれば、最期の願いを叶えない限り、ジョンは再び十日後に死ぬ。焦りを募らせるオフィーリアは、不本意ながらも王配であるデイヴィットに助言をもらいつつ、犯人を探し始める。だが“犯行が可能”な容疑者はおらず、まるで透明人間の仕業のようで…!?女王が謎に迫る王宮ミステリー第二弾!
バシュルク国への潜入捜査中、ムラッカ国の襲撃に遭遇した茉莉花は、絶体絶命の状況を打破すべく珀陽からもらった禁色の小物を使い傭兵団を雇うことに。さらに軍事顧問官であるアシナの信頼が必要となるため、心の動きを読み、その反応を見ながらムラッカ軍攻略への大胆な施策を打ち出していく。茉莉花の的確な指示にアシナは傾倒していきー!?
冬ー赤奏国のかつての皇帝や妃たちがそうしたように、莉杏と暁月も温泉がある『睡蓮宮』へ行幸することに!ところがその前に暁月は側近を集め、この冬の間に解決しろと各々に問題を渡す。そして莉杏には、皇后として『相談される』仕事をしろと告げるのだった。その意味を考えるなか、先の皇帝時代にとんでもない約束をしていたことがわかり!?
「私は、私を殺した犯人を知りたい」死の間際、薄れゆく意識の中で女王オフィーリアはそう願う。すると、王冠の持ち主にだけ与えられる“古の約束”により、妖精王リアは十日間だけオフィーリアを生き返らせてくれた。「一度は死んだ身よ。ならば今度こそやりたいことを全てやってやるわ」オフィーリアを使って権力を握ろうとした夫、周囲に流されがちで頼りない弟、恋心を寄せてくる近衛騎士…数え上げればキリがない犯人候補たち。女王を殺したのは誰なのか!?生前の雪辱を晴らす強烈な平手打ちが炸裂する王宮ミステリー開幕!!
破竹の勢いで手柄を立てて茉莉花が、嫉妬という名の“やっかいごと”に巻き込まれないよう珀陽が次に出した課題はー山に囲まれたバシュルク国への潜入捜査!!その首都は難攻不落な要塞都市として知られておりどんな間諜でも手に入れられなかった機密情報を掴むという任務を与えられた茉莉花は、傭兵学校に生徒として潜り込むことになるが!?
後宮のお手紙箱に、新たな『謎』が投函された。真相を探るべく河川の街を訪れた莉杏は、異国の青年が“生贄”にされかけていたところを助ける。実はその青年は、叉羅国のヴァルマ家当主ラーナシュだった!莉杏はラーナシュと交流を図りながら、生贄騒動の真実、そして自ら見つけた新しい問題『民が安心を得るための方法』に暁月と共に向き合うが!?
茉莉花の度重なる活躍で、本人の意思に反し白楼国には侵略戦争への機運が高まっていた。そんななか、大逆罪で囚われていた珀陽の叔父・仁耀が脱獄。茉莉花の師、子星にまで手引きの容疑がかかる。かつて仁耀と共謀し、珀陽の命を狙っていた黒槐国が関わっている可能性を考えた珀陽は、茉莉花へ黒槐国に行き仁耀がいるか確かめてほしいと命を出し!?
「-誰も私のことを見てくれない」そんな思いを抱える人の希望になればいいと後宮にお手紙箱を設置した莉杏。女官採用試験で起きた疑惑や、夜中の幽霊騒動など新たな難問に挑むことになるが、がんばる妻を暁月はさりげなく助け、見守ってくれる。そんななか、莉杏の食べた月餅に皿の欠片が混入!さらに「命、狙われています」と怪文書が届き!?
分裂の危機にある叉羅国が他国に攻め込まれた!急ぎ帰国命令の出た茉莉花に、ラーナシュは白楼国の皇帝・珀陽の力を借りたいと頼む。だが、旨みのない同盟は結べないと珀陽はきっぱり拒否。文官と個人の間で揺れ動く茉莉花の心を見抜いた珀陽は『ラーナシュと暁月の違い』の話を茉莉花にしたあと「私を、文官として負かしてみてくれ」と告げ!?
暁月の理想の皇后になるべくがんばる莉杏だが、幼い身でできることは少ない。それでも、暁月の深夜の外出の謎を探ったり、宛名のない手紙の落とし主を探したり、白楼国からやってきた聡明な女性文官・茉莉花と交流を重ねるうち、皇后としての役割を学んでいく。そんな莉杏に、若手文官の海成から「内乱を止めるため人質になってほしい」とお願いされ!?