制作・出演 : ショパン
ショパン生誕200年を機に行なわれたさまざまな企画や人気曲ランキングを総合して、30曲を選んだ集大成的なBOX。演奏者はいずれもショパン弾きとして定評のある人たちで、曲も丸ごと収録している。
Maurizio Pollini plays Chopin Live in Warsaw, March 1960 Chopin: Piano Sonata No. 2 in B flat minor, Op. 35 'Marche funebre' Mazurka No. 32 in C sharp minor, Op. 50 No. 3 Mazurka No. 24 in C major, Op. 33 No. 3 Mazurka No. 38 in F sharp minor, Op. 59 No. 3 Prelude Op. 28 No. 2 in A minor Prelude Op. 28 No. 8 in F sharp minor Prelude Op. 28 No. 24 in D minor Etude Op. 25 No. 10 in B minor Etude Op. 25 No. 11 in A minor 'Winter Wind' Etude Op. 10 No. 1 in C major Nocturne No. 13 in C minor, Op. 48 No. 1 Polonaise No. 5 in F sharp minor, Op. 44 Maurizio Pollini, piano These recordings date from 1960 and were made in Warsaw. In the same year, Pollini won the International Frederick Chopin Piano Competition. Powered by HMV
発売元
日本コロムビア株式会社ショパン愛用と同じ型のプレイエルと、オリジナル楽器によるオーケストラとの組み合わせ。それ以上に、まさに香気があふれるような演奏が聴きもの。オリジナル楽器演奏のエキスパートの有田はもちろん、モダンとは違うアプローチで臨んだ仲道が、豊かな詩情を紡ぎ出した。★
2007年にスタートした日本録音のショパン第3弾。ルバートの幅がきわめて大きく、間が深い。失速寸前のテンポで克明に歌われるテーマ、じっくりと鳴らされる副次的な素材の合間に、耳慣れない声部の綾が思いがけず立ち上がる。意外性に満ちた個性豊かな演奏だ。
1940年代から1950年代に活躍し、ショパン弾きとして主にアメリカで名声を博したブライロフスキー(1896〜1976)の後期録音集。60年代の録音だけに音像は素っ気ないが、確信に満ちた揺れやタメは、巨匠時代のスターらしい風格と魅力を持っている。楽譜の外側にあり、ステージで磨かれた音楽を楽しめる。
第1番の冒頭を聴いただけで、ああ、山本貴志のノクターンだ! 作品の内側に深く入り込み、そこから吐息のような音を紡ぎ出す。いわば没入型の演奏には違いない。ゆったりとしたテンポでも決して音楽的な推進力は失わない。一音一音に込めた想いの深さ。彼の演奏スタイルは着実に深化している。
制作・出演
オッコ・カム / ショパン / ジミー竹内 / ヘルシンキ・フィルハーモニー管弦楽団 / マリア・ホロパイネン / ヨルマ・パヌラ / リュドベルイ / 日本フィルハーモニー交響楽団 / 柴田恒夫 / 舘野泉発売元
ユニバーサルミュージック舘野泉のデビュー50周年を期して編まれたBOX。2004年以降は「左手のピアニスト」として活躍する彼が、70年代にいかに傑出したレコーディング活動を行なっていたかを如実に示すもの。24枚中17枚分が初CD化で、スペシャルCDには舘野と親交のあった石田一郎(1909〜1990)の作品(堅固な構成に込められた郷愁と憧憬が聴きもの)と未発表音源も収録。各アルバムのジャケットはLPリリース時のデザインを復刻、当時のライナーノーツも再録しており、中でも『フィンランド・ピアノ名曲選』のブックレット(132ページ!)には知られざる作曲家たちの作品が譜例入りで解説されており、資料としてもきわめて貴重。演奏は正攻法にして真摯、作品に寄せる温かな共感が素晴らしい。パルムグレンとエングルンドの清冽&重厚な協奏曲、フィンランドの人々にシベリウスの小品の魅力を再認識させたピアノ名曲集と歌曲集など聴きごたえ十分。グリーグとラフマニノフの録音は分裂直前の日本フィルの充実を伝えるドキュメントでもある。録音が希少な作品の収録に情熱を傾けた70年代の関係者たちのひたむきさ、それを今に蘇らせた制作サイドの姿勢に大拍手。★
ギレリスから賞賛され、クレーメルとのデュオで知られるサハロフのショパン初録音。ロシアのピアニストらしく、スケールが大きい、男性的な魅力に満ちた個性派のショパンが楽しめる。
サハロフのショパン第2弾。甘美でも感傷的でもない、内省的で深々とショパンの“心”に踏み入った音楽。「サハロフは何よりも偉大な音楽家である」というシュニトケの言葉が、ロシアの新巨匠をもっとも的確に伝えている。
ショパン生誕200年を記念したベスト盤。フジコ・ヘミングが過去に録音してきたショパンの音源からセレクトしている。有名曲が中心でショパン入門としても最適だ。フジコ・ヘミングのショパンへの手紙も掲載。
デビューから25年、小山実稚恵のショパン録音から選りすぐった小品集。協奏曲第2楽章のソロ・ヴァージョンが今回新たに吹き込まれた。豊かな感性を滲ませた演奏はまさに極上の出来栄え。今や円熟の興に入ったピアニストの歩みを聴き取れる珠玉のCDである。