2007年2月21日発売
“上”は2006年6月、“下”は同7月の録音。軽い性格の女郎のお染、彼女に裏切られ仕返しにいく貸本屋の金蔵、その助っ人の民さんと演じ分けが見事。演じられることの少ない通称“仕返し”の“下”のサゲにも手を加え、さん喬の品川心中をつくりあげた。
どんな噺でも爆笑ものにしてしまう。その時、キャラが立つのが権太楼だ。人情噺「紺屋高尾」とストーリー展開が同じ「幾代餅」では、のぼせ上がり“来年の三月”と呼ばれるあたりが面白い。「火焔太鼓」とともに志ん生が得意とした噺で、夫婦喧嘩が聴きどころ
ハワイのウクレレ奏者による“春を呼ぶ”シングル。5分余りに及ぶ聴きごたえあるユーミン作「春よ,来い」、あっ!という展開の編曲/激奏で魅せる3分弱の日本伝統歌「サクラサクラ」、沖縄産名曲をまた特別な温もりで奏でる「花〜すべての人の心に花を〜」。シンプルな楽器での表情・感情豊かな表現にはいつもながら驚くばかり。
ロンドン録音のモーツァルト(85年)から22年、都響を自ら率いての演奏ではストリングスからデリケートなニュアンスに富んだ表現をひきだしている。“オーボエ奏者引退”を宣言した宮本の指揮者宣言ともいえる、大きなステップアップが実感される。
宮本のクラシック以外での活動の軌跡を一望するベスト盤。TV番組やCM曲として有名な作品も多く、宮本のオーボエがいつも我々の身近にあったことを思い出させる。その多彩さとともに、くっきりと浮かび上がってくるのは、やはりその美しい音色と高い技術の貴重さだ。
シャンソンを中心に、「I LOVE PARIS」「パリの4月」などフランスにちなんだアメリカン・スタンダードを大編成のオーケストラで演奏している作品。華麗なアレンジはさすがルグラン。内容的にはジャズというより、映画音楽〜イージー・リスニング寄りの作品。
ルグラン生誕75周年の特別企画。ヒットした“観光地もの”シリーズの中でも人気がある一枚らしい。オリジナリティあふれる非常にユニークなアレンジで聴きどころが多い。「シボネイ」や「ブラジル」などではエキゾティックな都市、リオを歩いている気分にさせてくれるかも。
メインストリーム・レーベルにおけるサラの第2作目となる本作は、ほとんどの曲が歌モノ大好きな巨匠のペンによるもの。ルグラン・ソングブックと解釈してもいい。総勢104人もの奏者を束ねたオーケストレーションをバックに、サラが堂々の歌いっぷりを聴かせる。
1954年にリリースされた、ルグランの代表作のオリジナル・モノラル録音盤。本作に詰め込まれた“オシャレでロマンティックなパリ”は、もはや幻想のモノに過ぎないが、音楽そのものは色褪せない。ルグラン作品というより、映画音楽の名作集として聴くのがイイかも。
バンド名はケミカル・ブラザーズの曲名から拝借したという、UKディスコ・パンク4人組のデビュー・アルバム。ニューウェイヴ色を帯びた華麗なパンク・サウンドは、聴く者を一気に虜にする。
SOULHEADの初となるベスト・アルバム。デビュー・シングルから話題を呼んだコラボ作「XXX feat.倖田來未」なども収録。デビューからの約4年半を総括する充実の作品だ。
スロウな旋律と透明感のあるゴスペル風コーラスに癒される、ミディアム・バラード。本領発揮とばかりに、エモーショナル&センシティヴな歌声を朗々と聴かせてくれる。カップリングは言わずと知れた尾崎豊の名曲。ストリングスの響きが神々しい仕上がりとなった。
類いまれなるクリア・ヴォイスを持つヴォーカリスト、finの加入により大きな変化を遂げたSTACK44。本作は、卓越したヴォーカルと洗練されたメロディ・センスでメロディック・パンクの可能性に挑戦した力作アルバムだ。