著者 : 堂場瞬一
前作で、捜査一課から南大田署に異動し、管内で起きた殺人事件を解決した“事件を呼ぶ”ベテラン刑事・岩倉剛。今回は、前年に発生した女子大生殺人事件の容疑者・田岡勇太が、逮捕後の地裁での裁判で無罪となったことから起きる騒動に巻き込まれていく。 自宅に戻った田岡だが、殺された女子大生の恋人だった光山翔也が押しかけてくるなど、近所は不穏な空気に。そんな中、さらに次々と連続して事件が起こるーー。 週刊文春連載で話題となった、著者の新たな警察小説シリーズの第2弾が書下ろしで登場!
この独立は、四五〇〇年前に預言されていたことだー亡国の民・ラガーンの建国宣言は世界中を震撼させた。鷹見はラガーン過激派の襲撃をかいくぐり“バビロン文書”の解読に奔走。彼は一人の天才日本人少女のもとに辿りつく。預言の日が近づく中、鷹見の秘策が世界の運命を決する。物語は今、極限まで加速する!
日本新報記者・南康祐に、大手IT企業が不正献金をしているという政治家リストがメールで届く。真実なら政界を揺るがす大事件だが、送信者に心当たりがない。甲府支局時代に誤報を飛ばし、会社を窮地に陥れた過去がある身として、慎重にならざるを得ない。だが、本社に戻った今、特ダネを物にしたい思いは募り…。一通のメールから政治の闇を炙り出して行く記者が掴んだ真相とは!傑作事件小説。
定年まであと10年の岩倉剛は、50歳になる誕生日の目前、捜査一課から所轄の南大田署に異動となる。その直後に管内で独居老人が殺される事件が発生。彼は、元交番勤務で同じく異動してきたばかりの後輩女性刑事・伊東彩香と共に事件の捜査に加わる。一方、さらに管内では新聞記者の自殺が発覚しーー。 異様に記憶力に優れ、また行く先々で事件を呼ぶと言われるベテラン刑事。アナザーフェイス・シリーズに代わる新たな警察小説の誕生! 週刊文春に連載され話題となった、待望の新作第一弾。
地方紙の支局長として20年ぶりに地元に戻って来た福良孝嗣は、前市長の息子が銃殺された事件を着任早々、取材することになる。一方、高校の陸上部で福良とリレーのメンバーを組んでいた県警捜査一課の芹沢拓もまた同じ事件を追っていた。記者と刑事ー交わってはならない関係となった2人。だが、事件の背後を洗ううち、2人は、もう1人の同級生の重い過去によって引き寄せられていく。青春+警察ミステリ、待望の文庫化。
現職知事の後継者が、選挙告示前に急死。後継候補を巡る争いに、突然名乗りを上げたオリンピックメダリスト、地元フィクサーや現職知事のスキャンダルを追う記者の思惑が交錯する。これまで四期連続当選してきた現職県知事・安川(76歳)は、今期限りでの引退を決める。後任については副知事の白井に任せるということで内々に話がまとまっていた。しかし、選挙告示の2ヶ月前に白井が急死し、次期知事候補は白紙に戻る。一方その頃、地元出身でオリンピックメダリストの中司涼子(42歳)が、突如知事選への出馬を表明する。公約に「冬季オリンピックの招致」を打ち上げ、一気に有力候補に躍り出る。混沌とした様相はさらに加速しー。隠された利権、過度な忖度、県民性の謎…。圧倒的な権力を持つ「地方の王様」を決める熾烈な争い。選挙小説の新機軸!
大手総合商社テイゲンに、同社と旧ソ連の不適切な関係を指摘する文書が届いた。現会長の糸山が、30年前に旧ソ連のスパイ活動を行ったというものだった。警察に届けるわけにいかないテイゲンは、秘密裏に危機管理会社「TCR」に解決を依頼。元刑事の長須恭介が真相究明に動き出す。そして犯人から現金10億円を要求する第2の脅迫状が届けられた。長須は、正義とクライアントの利益に葛藤しながら、巨大企業の“闇”に挑む。
北多摩団地交番で警察官が射殺された。被害者は益田護。支援課にも出動要請が掛かる。遺族に面会する村野だが、その息子・智樹は捜査一課の刑事だった。さらに事件に使われた拳銃が五年前の交番襲撃事件で奪われたものだと判明する。自らの手で犯人逮捕をと息巻く智樹に、村野は二人だけの秘密捜査を提案する。
亡くなった父親の遺品を整理中、作家の本谷は意外なものを発見する。1963年、日本初のメジャーリーガーが誕生する以前、マイナーリーグのサクラメント・ゴールドハンターズで野球をする若き日の父が写った一枚の写真。厳格で仕事一筋、自分と相容れなかった父の過去を知るべく、本谷はアメリカへー。
捜査一課の一ノ瀬拓真は、異動してきたばかりの係長・大城に苦手意識を抱いている。隣の係が担当する事件の「尻拭い」を一ノ瀬らに命ずる大城。芸能事務所社員が殺害された事件で、聴取後に被疑者が逃亡したというのだが…。業界の闇、錯綜する思惑、捜査方針を巡る対立ー。果たして、悲運な者たちの鎮魂はなるか?書き下ろし警察小説。
累計140万部突破、著者渾身の人気シリーズがついに完結! 同じ中学に通う生徒らの保護者が連続して何者かに襲われる事件が発生。刑事総務課の大友鉄もその捜査に加わるが、容疑者は二転三転ーー。 主人公の大友は事故で妻を亡くし、一人息子を育てるべく捜査一課から異動したイクメン刑事。その息子も高校受験を控える年齢にまで成長し、人生の岐路に立たされることに。 著者が意識してキャラクターを作り込んだという大友鉄の「最後の」事件。 女優の小橋めぐみさんの解説文も必見です。
本の街、アウトドアの街、楽器の街…。いくつもの顔を持つ東京・神保町を震撼させる惨殺事件が発生した。地元に生まれ育った法学部准教授の吾妻は被害者が高校の後輩であることを知る。楽器店のオーナーだった後輩の店からは一億二千万円の超高級ギターがなくなっていた。調べていくうちに吾妻はヴィンテージギター業界の内情、オークションの世界のからくりを知る。犯人を追跡する彼をことごとく妨害するのは旧知の地元署の刑事。そして浮かび上がってきたのは狂乱の地上げ時代の亡霊たちだった…。堂場瞬一渾身の社会派ミステリー。神保町の名店も多数登場。
1985年、渋谷。刑事の生沢宗太郎は代官山で起きた殺人事件の報を受ける。死体の額には“十字の傷”が付けられているのだという。20年前の連続殺人がなぜいま?生沢は犯人を追うがー。彼はなぜ殺すのか?半世紀という時の流れに潜む殺人者。「人が人を殺す」という問いに向き合い描く記念碑的巨編。
太陽の塔、USJなど、大阪の名所で連続爆破が発生。府警が混乱する現場に出動するなか、大阪駅で人質を盾にした立て籠もり事件が起こる。犯人は現金10億円と逃走用ヘリを要求。駅を封鎖した管轄署長の島村は、早急な解決を目指すが…。膠着した現場に、東京の神谷刑事から、驚愕の情報が入る。島村はある策を得て、巧妙に計画された犯罪に挑む!「検証捜査」の魂を継ぐ書き下ろし警察小説。
長原製薬の広報部員・槇田は、副社長から極秘任務を命じられた。相次いで発生した転落死亡事故に、自社製品が関わっている可能性があるという。外資企業と合併交渉中の長原製薬にとって、この時期の不祥事は致命的だ。被害者家族の口を封じるために動く槇田は、隠蔽された過去の公害事件にも直面しー。巻末に「玉山鉄二×堂場瞬一対談」を収録。
タイムリミットは24時間。最も過酷な「アドベンチャーレース」に参加した機動隊員が、家族を人質に脅迫された。妻子を救い、犯人を追い詰めて、そしてレースに勝利できるのか?警察小説の名手が描く、スポーツ・サスペンスの最先端。
富山空港旅客機墜落事故。死者20名、負傷者多数。村野秋生たち被害者支援課も総動員された。遺族のケアに奔走する村野は、一人だけ身元がわからない死亡者がいると聞かされる。男の身許を調べる村野だが、事態は思わぬ方向へ進んでいく。男の名は本井忠介、それは毒殺事件の指名手配犯だった。
旅客機事故で死亡した指名手配犯・本井忠介。その嫌疑に疑いをもった村野は、単独で事件を検証する。その捜査中、本井の関係者に新たな死者が出た。連鎖する殺人と15年前に起きた毒殺事件の記憶。錯迷する事件に失踪課・高城賢吾までが、村野に協力するが、闇の果てに浮かび上がる悪とは?