出版社 : PHP研究所
千年読み継がれる物語は、かくして生まれた。帚木文学の集大成にして最高到達点の長編小説“全五巻”。大河ドラマの主人公・紫式部(香子)の生涯×『源氏物語』。1巻:父とともに越前へ、そして物語を書き始め…桐壺〜末摘花の帖。
品川桜警察署の刑事・橋口志郎は、サラリーマンの変死事件に臨場する。同じ署の刑事である妹の紀子と共に捜査を進めるうちに、志郎は、死亡した男が勤めていた建設会社に不信を抱くがー。組織の裏切り、緻密な計画。巨大な敵に翻弄される志郎が掴んだ、驚くべき秘密とは。怒涛のクライムサスペンス!
伊藤博文、陸奥宗光、渋沢栄一…舞台は明治の英傑がつどう別荘地・大磯。少年・吉田茂が、数々の怪事件に挑む!吉田家の別荘・松籟邸に住み、後に総理大臣となる若者が、謎の隣人・天人とともに事件を解決しながら成長していく連作活動ミステリー。
岩井与左衛門は、南都奈良の具足師(甲冑師)の家に生まれ、修業を積んでいたが、あるとき「ズクを打った」(不良品を作った)と言われ、勘当される。その才能を惜しみ、目をつけたのが徳川家康。信濃の国衆・真田との戦いで惨敗を喫した理由は、真田兵が着用している「不死身の具足」にありと考えた家康は、与左衛門に真田潜入を命じる。甲賀の忍びの女と二人で上田城下に入った与左衛門だったが…。具足師たちが真田信繁を、日の本一の兵たらしめた!真田vs徳川の死闘の裏にある職人たちの矜持に迫る「戦国エンタテインメント」。
皇位継承が持明院統と大覚寺統で交互に行なわれていた鎌倉時代後期、量仁(のちの光厳天皇)は持明院統の期待を背負って即位したが、幕府を倒した前帝・後醍醐によって即位そのものを否定される。その後、後醍醐と敵対した足利尊氏に擁立されることで“治天の君”となるも、尊氏の裏切りによって南朝の囚われの身に…。己の生きる道を見失い、虚しく葛藤する中で見出した、現代にも繋がる「天皇の在り方」とは。
大御所ミステリー作家・室見響子の遺稿が見つかった。それは彼女が小説家になる前に書いた『鏡の国』という私小説を、死の直前に手直ししたものだった。「室見響子、最後の本」として出版の準備が進んでいたところ、担当編集者が著作権継承者である響子の姪に、突然こう告げる。「『鏡の国』には、削除されたエピソードがあると思います」-。削除されたパートは実在するのか、だとしたらなぜ響子はそのシーンを「削除」したのか、そもそも彼女は何のためにこの原稿を書いたのか…その答えが明かされた時、驚愕の真実が浮かび上がる。
本当に日本は「安全な国」なのか?改めて問いかける衝撃作!夏目明日香は、一年前の官邸襲劇事件のトラウマを抱えつつも、総理付きSPとして復帰した。一方、総理の新崎は、欧米で立て続けに起きたテロ事件に対抗し、“テロ撲滅世界会議”を東京で開催すると宣言。しかしその結果、東京がテロの標的として狙われることに。そんな中、六本木で最初の爆破事件が起きた…。さらに国際会議を守るべく奮闘する明日香たちの作戦はテログループに漏れ、対策は後手に回り続ける。裏切り者は誰なのか?そして会議の開催の行方は!?首都・東京の危機を描く傑作長編。
十七歳の鬼島鋼太郎が出会ったのは、白いワンピースのような服に身を包む美青年。「アストラル神威」と名乗るその青年は、『せいしゅん』をするために橋の上から川に飛び込んで溺れそうになるなど、予測不能な行動ばかりをとり、鋼太郎を困惑させる。鋼太郎と友達になりたいと言う神威に対し、面倒に巻き込まれたくない鋼太郎は、悪い奴ではないと感じつつも、そのままその場を後にした。しかし数日後、アストラル神威が鋼太郎の通う高校へ転入してくる。青春を謳歌しようとする神威に巻き込まれながら、鋼太郎もともに高校生活を送るが、そのうちに神威が抱える「恐ろしい秘密」を知りー。
人はなぜ、相争うのか。争いの果てに救いはあるのか。キリシタン大名・小西行長の孫で、対馬藩主・宗義智の子として生まれた彦七(のちの小西マンショ)の運命は、関ヶ原の戦さによって大きく変わった。離縁された母・マリヤとともに長崎へ移り、キリシタンへの迫害から逃れてきた小西家の遺臣らの世話になりながら成長していく彦七だったが、彼には小西家再興の重圧がのしかかっていく。キリスト教が禁じられ、信徒たちの不安が高まるなか、彦七はある重大な決断を下すのだが…。“受難の時代”を生きる者たちの魂の叫びが刻まれた、著者渾身の長編小説。
“普通であること”に悩むミュージシャンד普通でないこと”に悩む元声優二人が、人生の岐路で恋をしたー『流星コーリング』『蛍と月の真ん中で』の著者が贈る共感必至のラブストーリー!
社労士事務所を経営している岩瀬麻衣子は、結婚するときに仕事を辞めると申し出てくれた夫の耀太に育児を任せ、大黒柱として家計を担い、日々の仕事に邁進していた。しかし世間の不理解、お互いの仕事と家事への不満、さらに忙しさですれ違う生活のなか、ある決定的な出来事が起こり、とうとう二人は離婚することに。だが、麻衣子には育児、耀太には再就職という高い壁が立ちはだかっていて…。
明治元年、貧しい家庭に生まれた桃介は、大いなる野望を抱いて慶應義塾に入学。福澤諭吉にその才能を認められ、娘婿となることと引き換えにアメリカ留学を果たす。帰国後、結核や妻との不和に苦しむも、相場で財を成した桃介に対し、世間からの評判は厳しかった。自身が何を為すべきか悩んだ桃介は、急流木曽川を舞台に水力発電に挑む。そこから関西電力・中部電力の礎を築き、ついには「電力王」と呼ばれるまでに至った男の仕事観と波瀾の人生を描いた渾身の長編小説。
1991年、バルセロナ。現地で暮らす佐々木志穂は、夜中に出掛けたきり帰ってこない聖堂石工の父を捜索している最中に、父の友人であるアンヘルの遺体がサグラダ・ファミリアの尖塔に吊り下げられているのを発見してしまう。父の失踪もこの殺人事件に絡んでいると考えた志穂は、手がかりを求めてサグラダ・ファミリア建設に関わる人々を調べ始めるが、その過程で「未完の大作」を巡る陰謀に巻き込まれていき…。
夫婦で挑んだ「日本初の洋食屋」誕生物語。幕末の長崎で洋食屋を始め、明治の大阪でレストランとホテルを開いた料理人・草野丈吉と妻ゆき。日本の外交を支えた“自由亭”夫婦の奮闘を描く傑作長編。
戦国を勝ち抜いた男の外交戦略がこの国を平和に導いた。西欧諸国の思惑、朝鮮との国交回復…ウィリアム・アダムスと朝鮮貴族の娘・おたあの視点を交えて、徳川家康の知られざる姿を描く感動の歴史小説。