2025年3月26日発売
鷲田清一氏、伊藤比呂美氏ら大絶賛! ──1950年生まれの「期待の新人作家」現れる! 経営学から詩の講義まで、マルチな才能で知られる著者の自伝。 1950年、大田区の金属加工業の家に生まれた著者が下町のさまざまな人間関係の中で成長していく姿を小説風に描く『平川版「三丁目の夕日」』。話のメインは70年代〜80年代だが、そこから一転して2010年代へとジャンプして、旧友たちがふたたび集まって冒険をしていくという点ではスティーブン・キング『スタンド・バイ・ミー』を彷彿とさせる。誰もが経験した甘美な子ども時代を追体験させてくれる傑作である。 【目次】 1960--東京の南 1960--負け犬たち 1960--反発と友情 1970--描かない絵描き 2010--帰還と再会 2022--偶然の旅行者 2022--結末 【著者略歴】 1950年、東京・蒲田生まれ。1975年に早稲田大学理工学部を卒業。77年、渋谷区道玄坂にアーバン・トランスレーションを内田樹とともに設立。01年、(株)リナックスカフェを設立。株式会社ラジオカフェ代表取締役。11年4月、立教大学特任教授。14年3月、「隣町珈琲」店主。16年4月、立教大学客員教授、早稲田大学講師。著書多数。
2025年に取り壊しが決まっている期限つきの“棲み処”。そこで生きる人間たちの「欲望」を描いた著者初の連作集! 俗世というジャングルをサバイブする男女はアニマルか。 グランドホテルならぬグランド古マンション形式の物語は、混沌として続いてゆく。----桐野夏生氏 両親が離婚し、母とふたりで暮らしている高校生の羽衣。母の自己中ぶりには慣れたが、母の今の恋人のことは心底気にくわない。その男と別れてくれたら母の全てを許してやるのに。 「501号室 十七歳はこたつで美白に明け暮れたい」 十年以上ホストとして生きてきた春樹。いずれは店を辞め同棲中の女を実家に連れていこうと考えていたが、女は勝手に出ていってしまい……。 「309号室 三十三歳はコインロッカーを使わない」 子どもが欲しいかどうかもよくわからないまま卵子凍結することを決めた有希子。人生の選択を先送りする最良の方法だと思ったけれどーー。 「403号室 三十九歳は冷たい手が欲しい」 ほか、全7篇を収録 【目次】 204号室 二十八歳は人のお金で暮らしたい 403号室 四十三歳はどうしても犬が飼いたい 402号室 八歳は権力を放棄したい 501号室 十七歳はこたつで美白に明け暮れたい 309号室 三十三歳はコインロッカーを使わない 403号室 三十九歳は冷たい手が欲しい 1階 二十六歳にコンビニは広すぎる 【著者プロフィール】 鈴木涼美 (すずき・すずみ) 1983年東京都生まれ。慶應義塾大学環境情報学部在学中にAV デビュー。その後はキャバクラなどに勤務しながら東京大学大学院社会情報学修士課程修了。修士論文はのちに『「AV 女優」の社会学』として書籍化。2022 年『ギフテッド』が第167 回芥川賞候補作、23年『グレイスレス』が第168 回芥川賞候補作に。他の著書に『身体を売ったらサヨウナラ 夜のオネエサンの愛と幸福論』『浮き身』『トラディション』『YUKARI』『娼婦の本棚』等多数。
「魔道祖師」の墨香銅臭が描く中国BLファンタジー最新作 待望の第4巻! 黒水鬼蜮での一件は、天界を揺るがす悲痛な幕切れを迎え、黒水沈舟と風師(フォンシー)は姿を消した。 謝憐(シエ・リェン)は花城(ホワチョン)とともに千灯観へ赴くが、突然錯乱状態に陥った彼に押し倒され、唇を奪われる。深く抱き合い、貪り合ううちに、謝憐(シエ・リェン)は自分の中に抑えがたい感情があることに気づくのだった。そして、銅炉山が開かれるーー。百年に一度、銅炉山では数多の鬼が殺し合い、最後に残った者だけが三界を震撼させる「絶境鬼王」となる。君吾(ジュンウー)と花城(ホワチョン)の駆け引きの末、新たな鬼王の誕生を阻止すべく花城(ホワチョン)と二人で鬼の群れに潜入することになる謝憐(シエ・リェン)だがーー⁉