小説むすび | 2025年6月発売

2025年6月発売

リグレティング・ユー あの日の自分に戻れたら 下リグレティング・ユー あの日の自分に戻れたら 下

モーガンとクリスの娘クララは十六歳になっている。 ある日、クララは車で学校から帰る途中、道端に上級生のミラーの姿を見つけた。何をしているんだろう……これまでミラーとは話したこともない。何があったわけでもないのに、ミラーが自分を避けている気がするし、彼にシェルビーという年上のガールフレンドがいることは知っている。一度はそのまま行きすぎたものの、うだる暑さの中で放置はできず、クララはミラーのところまで戻った。聞けば、ミラーは市の境を示す標識を移動させている最中だという。家の近くにあるピザ屋が市を越えてデリバリーをしないから、毎日少しずつ、標識を移動させ、自分の家を配達区域に含めようという計画らしい。突拍子もない発想にクララは唖然としたが、結局、移動を手伝い、彼を家まで送った。驚いたことに、ミラーは街はずれのボロ家で祖父と暮らしていた。クールなイメージのミラーが、甲斐甲斐しく祖父を気遣う様子に、クララは興味を掻き立てられた。帰り道、インスタに、ミラーのフォローを知らせるメッセージが届き、嬉しくなったクララは叔母に電話をした。 モーガンの三十四歳の誕生日。グラント家では毎年、家族の誕生日には皆が集まってパーティーを開く。お祝いにジェニーとジョナもやってきた。ジョナは十七年前、突然姿を消したが、去年、父親の葬儀で帰省したとき、再会したジェニーと一夜限りの関係を持ち、ジェニーが妊娠した。ジョナは結婚を決意、この街に戻ってきて、クララの高校で歴史の教師になった。ジェニーは息子が生まれて二ヵ月になった今、翌日からクリスのつとめる病院で看護師として働くことになっていた。

【POD】北の回帰線:北岡信夫短編小説集【POD】北の回帰線:北岡信夫短編小説集

発売日

2025年6月4日 発売

[商品について] ー北の大地から吹く風は、とても人間らしいー フリーのジャーナリストとして活躍する大路弥真一は、大学の後輩で気のおけない親友であり東京の大手銀行に勤める越坂圭吾に、あるコンサートで出会った女性、野中菊枝を紹介する。真一は知性的で敬虔なクリスチャンである菊枝に惹かれつつも、病の妻をもつ身から菊枝への思いを胸に秘め、一方同じように病の妻をもつ圭吾は菊枝への思いを隠すことなくぶつけていく。菊枝は真一に惹かれながらも圭吾との愛を進展させ、真一は二人を見守り続けたが、やがて予想外の結末を迎えることになるーー。ふるさと北海道を離れてから半世紀の激動の日々を生々しく描いた自伝的小説「ふるさとの風」北海道を舞台に交錯する3人の男女の愛と人生を描いた「哀しみのむこうに」の2編を収めた作品集。 [目次] 前書きにかえて 一、ふるさとの風 二、哀しみのむこうに 著者略歴 [出版社からのコメント] 文学作品には多くの楽しみがありますが、作者を通じて普段は出会うことのない人や人生を知ることができるということも、その一つに入るのではないかと思います。人生の中にある様々な出会いの一つとして、本書を多くの方に楽しんでいただければ嬉しく思います。 【著者略歴】 北岡 信夫(きたおか・しのぶ) 本名森川忍。 1937年北海道小樽市に生まれる。 1956年道立小樽潮陵高校卒業。 1957年早稲田大学第一政治経済学部入学。 1961年同卒業。同年貿易業界に従事。 1972年東京の私立高校に勤務。 1999年同退職。 2000年文芸社より長編小説『永遠(とわ)に続く祈り』を刊行。 2001年中国人民文学出版社より中国文の同書を出版。 2003年文芸社より長編小説『癒された虜囚の魂』を刊行。 2004年9月中国人民文学出版社より中国文の同書を出版。 2004年長編小説『バルカンの嘆き』を文芸社より出版。 2020年アマゾン・22世紀アート社から上記二作の改題である『バルカンの血涙』、『鬼から真人間に還った魂の転変の道筋』、『バルカンの血涙』が電子書籍化された。

私、蜘蛛なモンスターをテイムしたので、スパイダーシルクで裁縫を頑張ります!2私、蜘蛛なモンスターをテイムしたので、スパイダーシルクで裁縫を頑張ります!2

出版社

KADOKAWA

発売日

2025年6月5日 発売

「いらっしゃいませ! 気に入った商品がありましたらどうぞご試着を!」 魔法裁縫士として腕を磨き、ついに自分の店『蜘蛛の綿雲』を開店させたリリィ。品質のよさに加え、姿見を用いての試着などのサービスが口コミで評判となり、お店は盛況! 冒険者ギルドのグランドマスターにも見込まれ、商品開発や大量生産を行う一方で、テイマーギルドからは新人育成の依頼が。後輩テイマーの手伝いが縁で、次は料理店を始める……!? プロローグ / 第一章 リリィのお店 / 第二章 オーガの異変 / 第三章 冒険者ギルドの人事交代 / 第四章 新装備取り扱い始めます / 第五章 テイマーギルドの候補生 / 特別編 テイマーエルサの日常 / 番外編 グルメなタラト(※書籍用の書き下ろし) / 第六章 ヴァードモイ侯爵からの依頼 / エピローグ 『子蜘蛛の巣』の今後 / 番外編 リリィ・ミーツ・リトルガール (※書籍用の書き下ろし)

ポピュリズムポピュリズム

出版社

集英社

発売日

2025年6月5日 発売

「あなたの一票が、首相を決める」 20××年、第5回首相直接選挙、開幕! 十数年前から日本に取り入れられた直接民主制。 国会は廃止され、議員は20歳以上の国民からランダムに選ばれる。 首相選に立候補するための条件は、「日本国籍を持つ30歳以上の人」で、供託金は1億円。 投票するのは、全有権者ーー。 立候補が見込まれる人物は、女性首相を目指す新日本党の政治家、関西を中心に絶大な人気を誇るTVタレント教授、SNS総フォロワー数800万人以上のインフルエンサーなど。 全国民を巻き込んだ“選挙ショー”の結果はいかに。 社会派小説の旗手が提示する、有り得るかもしれない「未来」。 【著者略歴】 堂場瞬一 (どうば・しゅんいち) 1963年生まれ。新聞社勤務のかたわら小説を執筆し、2000年、野球を題材とした「8年」で第13回小説すばる新人賞を受賞しデビュー。スポーツ小説のほか、警察小説を多く手がける。「ラストライン」シリーズ、「警視庁犯罪被害者支援課」シリーズ、「警視庁追跡捜査係」シリーズなど、次々と人気シリーズを送り出している。ほかにメディア三部作『警察回りの夏』『蛮政の秋』『社長室の冬』、『弾丸メシ』、『幻の旗の下に』、『デモクラシー』、「ボーダーズ」シリーズなど著書多数。

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