その街に行かなくてはならない。なにがあろうとー。高い壁と望楼、図書館の暗闇、古い夢、そして、きみの面影。村上春樹が、長く封印してきた“物語”の扉が、いま開かれる。
日本イエズス会管区長代理という当時最高責任者だったにも関わらず「信仰薄きゆえに拷問に堪えかね、ころび者になった」そんな皮相的なイメージ…宗教の衣を脱ぎ現世の道徳を重んじた儒教に傾倒したフェレイラの思想を追うキリシタン小説。