著者 : 中島艶爾
ベヒーモス、カルキノスの襲来に乗じ、“桔梗”本部を強襲した“八雷”。杏の奮戦空しく、“八雷”を率いる嵐樹の剣皇・イザナミによって光義が連れ去られてしまう。後悔に苛まれ、一刻も早く光義の奪還に向かおうとする杏。しかし、常に傍で自分の支えとなっていた光義がいないことで、杏は「烈火の剣皇」としての自分の姿を見失っていた。一方の光義も、イザナミを始めとする“八雷”メンバーの目的を知り、迷いを覚える。そんな中、敢行される光義奪還作戦。杏と共に投入される“獣人殺し”と呼ばれる部隊。善意から生まれたはずの戦いがやがて大いなる悪意を呼び込み…。世界の運命に翻弄される、英雄の少女とその幼なじみの物語。愛と悲しみの第3巻。
皇士帝タイサイの池袋襲来。幼なじみの杏に続き、新たに皇士の剣皇となった光義は彼女と共にそれを打ち破る。しかし、狂気に支配された光義は皇士剣で杏の胸を貫いてしまう。杏の命がけの呼びかけにより、正気を取り戻した光義だが、待ち受けていたのはさらに残酷な真実だった。そんな中、全長1キロを超える剋獣・近衛種ベヒーモスの関東接近が観測され、東京では獣人テロ組織“八雷”が暗躍する。杏を戦わせたくない光義と、彼の身を案じる杏は望まぬ形で心をすれ違わせてしまうのだが…。世界の運命に翻弄される、英雄の少女とその幼なじみの物語。風雲急を告げる第2巻。
焼け落ちた品川の街、逃げまどう人々。別世界から侵入した剋獣ー世界の敵に人々は脅かされていた。しかしこの世界には英雄がいる。世界を喰らう剋獣五帝と戦い、討ち果たす者。焔まとう英雄、烈火の剣皇・紅地杏だ。だが彼女には秘密があった。そのメンタルは豆腐で英雄然とした姿は演じているだけ。自分の台詞の恥ずかしさに赤面、後輩の相談に狼狽し半泣き。その真実を幼なじみ・黄塚光義だけが知っている。度重なる戦いでその身を、英雄であろうとすることでその心を、傷つかせていく杏。だが無力な光義ができることは、彼女の平穏な日常を守ってあげることだけで…。これは世界の運命に翻弄される、英雄の少女とその幼なじみの物語。