著者 : 京極れな
義母である正妃に疎まれ、北の離宮に追いやられた王女アリシアは、初恋の人である“黒騎士”アルフレッドの妻になる日を夢見ていた。しかし、父王に命じられたのは、宰相の息子との結婚。絶望し、せめて初めての口づけだけでもアルフレッドに…と願うアリシア。だが、彼もアリシアを愛していたのだ。口づけだけでは終わらず、情熱的に求めてくる彼に、アリシアは愛される悦びを感じてしまってー!?
学生時代の失恋がきっかけで、二十歳を過ぎた今も処女の結依は、来日していたアラブの王子・イスハークに突然求婚された。初対面の結依を「運命の大和撫子」と呼ぶイスハーク。彼は、なぜ私を知っているの…?砂漠の国へ攫われた結依は、昼も夜もないイスハークの強引な求愛を受ける。立場の違いに戸惑う結依だが、彼の濃やかな愛撫に蕩かされ、ついに純潔を捧げてしまって!?
政略結婚で敵国の王・耀成に嫁がされた翠玲。父の仇である夫を初夜の床で殺そうとしたが失敗し、逆に媚薬を盛られてしまう。憎い仇に弄ばれているのに、薬に冒された翠玲のからだは、熱く淫らに蕩けてゆく。夫もまた自分を憎んでいるはず。ずっとそう思っていたのに、耀成が彼女を見る目は優しくてー。耀成の誠実な愛を感じ、次第に心を開いていく翠玲は、ついに彼の王妃として生きることを決意したのだが!?
わけあって田舎に育った澪姫は、花嵐の中、傷を負って倒れていた若者・伴成を救う。素性を明かさないが、どこか雅やかな空気をまとう伴成に、淡い恋心を抱く澪姫。伴成の旅立ちが迫る最後の夜、澪姫は突然彼に抱きすくめられる。「あなたを妻にしたい」-初めて受ける濃厚な口づけ。巧みな愛撫で淫らにひらかれていくからだ…。身も心も伴成に奪われた澪姫だったが、東宮との結婚が決まってしまい!?
伯爵家のレナルドと結婚した子爵令嬢アリス。レナルドは新妻アリスの身体を隅々まで愛し、昼夜なく喘がせる。初めて味わう感覚に戸惑いながらも、子供のころから彼に憧れていたアリスは幸せだった。けれど、ひとつだけ気になるのはー彼にとってこの結婚は、亡き父の遺言に従っただけなのでは、ということ。本当に彼が自分を愛しているのか、不安なのだ。おまけに思いがけない事件まで起きてしまい…!?新婚夫婦のスウィートハニィ・ラブ。
王太子付きの従僕に決まった弟が、突然の失踪。姉のビアンカは身代わりで宮廷にあがることになってしまった。王太子クラウディオは誰からも慕われる有能な人物だが、なぜか従僕であるビアンカを口説いてくる。正体がバレてるわけではないのに!?そして命令に背くわけにはいかないし…!困惑しつつも抗いがたい彼の魅力に惹かれていくビアンカ。だがクラウディオには大きな秘密があって…!?
絵を描くのが好きで、とある工房で働く没落貴族の娘・珪霞は、後宮に上がっている双子の妹が貴妃に昇格したという知らせを受ける。だが身体が弱く、子を授かる自信がないという妹は「珪霞が身代わりになって」と言い出したのだ。無事に子を産んだら再び入れ替わる約束で後宮に入った珪霞。これまでどの妃とも閨をともにしなかったという皇帝・蒼祥だが、珪霞に対してはなぜか執拗に体を求めてきて…!?
幼なじみの王太子レオナールと婚約した侯爵令嬢リディアーヌ。結婚前だから当然だけど、彼との関係は優しい口づけのみ。そんなまじめな彼が好きー。でも彼の双子の弟アロイスが留学から戻ってきてから、レオナールの態度に変化が?一方でアロイスが密かに、そして強引に近づいてきて…。見分けがつかないふたりの王子から求められ、心も体も甘く乱されてしまうリディアーヌの恋の行方は…。