著者 : 佐藤真登
「君たちの願いは、叶わない」対ハクアの切り札「星骸」。辛うじてそれを確保したものの、メノウたちから逃げ場は失われていた。最強の“使徒”ミシェルが迫るなか、逆転の一手となる「星骸」の解析を進めるメノウたち。しかし「星骸」起動には、“器”との接触が不可欠であることが判明する。人間はおろか、魔導兵すらも拒絶する、隔絶した魔導領域。最後の四大人災“器”が潜む、「絡繰り世」の最奥。そこにたどり着いたメノウに突きつけられた極限の選択、それはー。そして、少女たちは再び巡りあう。彼女が彼女を殺すための物語、運命の第9巻!
ハクア打倒の鍵“星骸”を求め、メノウたちは古代文明が遺した巨大ジオフロント『遺跡街』へ侵入する。そこで待っていたのは、導師『陽炎』すら殺しきれなかったという最強のテロリスト・ゲノム、そしてミシェルの配下となったモモだった。白夜の結界を越え、原色のバグと化したゲノムに呑み込まれはじめる『遺跡街』。そんななか、メノウたちの前にひとりの異世界人が現れる。「ボクこそが世紀を超える天才美少女ノノちゃんだぞ☆」“星”の迷い人、四大人災・星崎廼乃。1000年の時を超えて現れた彼女が語る“星骸”の真実とはー。北の大地に星が降る。彼女が彼女を殺すための物語、混濁の第8巻!
「だから、この“時”を懸けて、あの子を取り戻すのよ」導師『陽炎』との激戦から半年。第一身分に追われるメノウたちは、北の大地にいた。マヤの持つ1000年前の記憶によれば、北の空に浮かぶ四大人災・星骸の白濁液内に眠る“情報”がアカリを取り戻すための鍵になるという。10年に一度の“孵化”のタイミングを狙い、第一身分の追っ手をかわしながら星骸に接近するメノウ一行。しかしその前に、最強の神官にして“白”の代行者・異端審問官ミシェルが立ちはだかりー。新章突入!吹雪のなか、“星落とし”の幕が開く。彼女が彼女を殺すための物語、廻天の第7巻!!
「お前は、忘れない。ここで死ねるのなら、お前は幸運だ」メノウと導師「陽炎」。塩の大地での師弟の戦いは、メノウへと天秤が傾きつつあった。アカリとの導力接続で手に入れた膨大な導力と、行使可能になった純粋概念“時”。新たな力を得たメノウの勝利で終わるかと思われた訣別の戦いは、しかし、見え隠れする“白”の存在により予想外の方向へ向かいはじめる。その頃、“聖地”跡では万魔殿が「星の記憶」へ足を踏み入れていた。マノンの遺した一手が彼女に致命的な変化をもたらすことも知らずー。そして、最果ての地にひとつの破局が訪れる。彼女が彼女を殺すための物語、破戒の第6巻。
「私は清くもないし、強くもないし、正しくもない。そんな悪い奴だもの」アカリを連れ去った導師「陽炎」を追い、“聖地”に足を踏み入れたメノウ。せめて自分の手でアカリを殺す。そう決意した彼女の目的は、“白”の遺物・塩の剣の確保だった。幼き日のメノウと導師がかつて辿った旅路の果て。塩の剣が眠る、清浄なる塩の大地。第一身分に封印されたそこへ至るには、“使徒”魔法使いが守護する聖地の中枢・大聖堂の突破が絶対条件。「陽炎」によるアカリ処刑のタイムリミットが迫るなか、圧倒的戦力差を覆すためにメノウが選択した禁忌の手段とはー。TVアニメ化決定!彼女が彼女を殺すための物語、決別の第5巻!!
「メノウちゃんが死んじゃうくらいなら世界なんて滅んでもよくない?」アカリとモモが消えた。信頼する後輩の裏切りに混乱するメノウは、教典から響くサハラの声に悩みつつも2人を追跡しはじめる。その頃、アカリとモモは、衝突を繰り返しながらもメノウからの逃亡を続けていた。絶望的にウマが合わない2人による、異世界人×処刑人補佐の禁忌のタッグ。しかし、“メノウ第一主義”な2人がなぜか逃亡中に始めたのは、モモによるアカリ強化スパルタトレーニングでー?交錯する異世界人、「第四」、そして第一身分。少女たちを待つのは希望か絶望かー。彼女が彼女を殺すための物語、赤に染まる第4巻!
「この海の近くには、霧があるのよ」古都ガルムをあとにしたメノウたちは、港町リベールへと辿りつく。入り込んだが最後、戻ってきた者はいないと言われるリベールの霧。それは、かつて南方諸島連合を食らいつくした、四大人災『霧魔殿』だった。死んでも蘇るアカリを殺しきる手段を求めるメノウは、処刑人としての任務を完遂するため、その魔の霧を利用することを思いつく。そんななか、メノウたちに接近するリベール伯の娘・マノン。“いなかった”はずの彼女の行動が、メノウたちの運命をアカリですら意図しない方向へと捻じ曲げはじめるー。彼女が彼女を殺すための物語、急変の第2巻!
クランバトルで『栄光の道』に勝利したリルドールたちはコロネルを取り戻し、クラン『無限の灯』として慌ただしく活動を続けていた。そんな折、リルドールは決闘で負けて追放されて以来、一度も戻っていなかった実家から呼び出しを受ける。そこで父親から、五十階層主討伐の褒賞として、叙勲の話が来ていると聞かされた。リルドールは家族との確執に揺れながらも、ようやく手にし始めた栄光に、明るい未来を思い描いていく。叙勲式当日。華やかなドレスを身にまとったリルドールたちはそこで、すっかり破壊され、血に塗れた会場を目にする。呆然とする彼女たちの前に現れた男は、コロネルの育ての親のような存在、クルクルだったー。
大丈夫なの!!まったくもってその通りなの!!!!!!公園で見かけたボロボロの貫頭衣を身に纏った銀髪の美少女。あざとい笑顔と快活な声で親身な言葉をかけているが、手には『全肯定奴隷少女:1回10分1000リン』と書かれた怪しい看板?どうやらお悩み相談を受けているようでー。「奴隷少女はあなたのお悩みを全肯定するの!!!!!さあ!!日々のお悩みを叫ぶといいのよ!!!!えへ!」たかが10分。されど10分。人生を変える言葉がその10分に詰まっている!自分の歩む道に迷い、悩む、そんな頑張るあなたの弱った心に寄り添う、癒しの全肯定ファンタジー!
この世界には、異世界の日本から『迷い人』がやってくる。だが、過去に迷い人の暴走が原因で世界的な大災害が起きたため、彼らは見つけ次第『処刑人』が殺す必要があった。そんななか、処刑人のメノウは、迷い人の少女アカリと出会う。躊躇なく冷徹に任務を遂行するメノウ。しかし、確実に殺したはずのアカリは、なぜか平然と復活してしまう。途方にくれたメノウは、不死身のアカリを殺しきる方法を探すため、彼女を騙してともに旅立つのだが…妙に懐いてくるアカリを前に、メノウの心は少しずつ揺らぎはじめる。-これは、彼女が彼女を殺す旅。第11回GA文庫大賞“大賞”受賞作品。
五十階層の試練を突破したリルドールたちだったが、コロネルの突然の脱退によりパーティーは一時解散状態になってしまう。現在、東の迷宮の五十階層以下が開放されたことで、普段は南の迷宮で活動しているクラン『栄光の道』が東の迷宮探索に参入し、『道化猿』率いる中級冒険者たちと資材の利権争いが起きていた。ヒィーコたちにとって普段ならば興味がない話題だが、『栄光の道』-それは、コロネルが移籍したクランであった。ヒィーコとムドラはコロネルの真意を確かめに、『栄光の道』へと向かうのだがー。
ムドラを仲間に加え、四人パーティーとなったリルドール一行は縦ロールと魔法を駆使して怒濤の勢いで迷宮を攻略していた。だが、次の目標を立てようとしていたリルドールは、今の迷宮では五十階層には挑戦できないことを知る。五十階層主の討伐に失敗すると重大なデメリットがあるため、国が挑戦させてくれないのだという。実力も上がり、既に上級者となっていたリルドール達は、今探索している東の迷宮から、既に五十階層以下が解放されている南の迷宮へ、探索の場所を移すことを決める。次の迷宮に向けて準備をしていたリルドール達は、小さい頃にコロネルの世話をしていたという男・クルクルと遭遇する。コロネルは偶然の再会に喜びはしゃぐのだが、リルドールは、妹分が自分よりも懐いている男をやっかむ。そして、四十九階層を見てから新天地へ旅立とうと、最後に東の迷宮へ向かうのだがー。
迷宮三十三階層。本来、冒険者の試練となる六本首の魔物ヒュドラーは、謎の男によって人知れず蹂躙されていた。最後に斬り飛ばされた首は人間の少女の形を取り、やがて少女ームドラは目を覚ます。ムドラはわずかに残された記憶を頼りに、迷宮を彷徨い始める。一方リルドールは、コロネル、ヒィーコとともに順調に迷宮を攻略していた。縦ロールを動かす魔法を使いこなして敵を薙ぎ倒していくうち、道中でムドラと出会う。服はボロボロ、そしてコロネルに抱きつくように駆け寄ってきたムドラを見て、悪漢に襲われたに違いないと、三人は正義感に燃えるのだがー。
決闘で敗北し、実家を追い出されてしまった貴族の令嬢リルドールは、周囲を見返すため冒険者として成り上がることを決意する。街で出会った少女コロネルとともに迷宮へ挑むも、過酷な現実に心が折れかける。だがそのとき、自分が持っている「武器」に気がつく。艶めく髪は女の命、ドリルロールは美の結晶。女の誇りが詰まったこの髪に、貫けぬものなどありはしない。少女が自分の「嘘」を「真実」へと変える覚悟を決めたとき、縦ロールは最強の武器として変化し、無敵の輝きを放つ。-これは、ただの小娘だった少女が英雄になるまでの熱血冒険ストーリー。
私の名前はクリスティーナ・ノワール。天才だ。大天使な妹ミシュリーとあははうふふのめくるめく未来と決別し、悪役令嬢の道を歩むと決意してから早二年。私も十六歳になり、学園では悪役令嬢として確固たる地位を築いていた。時間は歩みを止めることなく流れ続け、やがてミシュリーも入学の時を迎えた。そして私が愛すべき運命が始まるー。来たるべき宿命に向き合い、抗い、受け入れた暴走悪役令嬢物語、ついにフィナーレ!!
私はクリスティーナ・ノワール。天才だ。一歳で歩き始め、三歳で言葉を自在に操り、五歳で書斎の書物をことごとく読み尽くし、我が金色の天使・ミシュリーと出会うことで前世の知識を思い出した。天才的頭脳と前世の知識という奇貨を併せ持つ、世にも稀なる公爵令嬢である。前世の記憶のなかにあった『迷宮ディスティニー』という名の乙女ゲーム。どうやら私は、ヒロインのミシュリーを虐げる悪役のようだ。妹の幸せの代償に自らの破滅が待ち受けているそうだが、私に迷いはない!すべてはミシュリーのために!妹を愛しすぎるシスコン令嬢の危なすぎる日常。