著者 : 八ツ橋皓
ジャクドーの凶刃に倒れたデイヴィッド。彼はレティシエルを「最後の希望」と言い残し、帰らぬ存在になる。しかし、悲しむ間もなくラピスの上空で怪物が復活。呪術兵も凶暴化し戦況は悪化の一途を辿っていた。疲弊する仲間を見て焦るレティシエルに、一つの声が聞こえてくる。声に導かれ力を使ったところ、結界を生成し呪術兵の侵略を食い止めることに成功。自身に眠る力の謎を解き明かすためデイヴィッドの研究室に向かうが、そこにティーナとディトが現れる。彼らはレティシエルの中に眠る精霊の王「聖霊姫」を起こしに来たと言い…?悠久の時をこえ全てが明かされる。-転生王女の最強魔術譚、堂々完結。
ノクテット山の山頂にて、一人サラと相対したレティシエル。サラの遠大なる計画ー空に浮かぶ魔法陣が発動し、魔術を無力化されたレティシエルは戦う術を失ってしまう。ルーカスとジークも囚われ、絶体絶命の最中に現れたのは、学園の司書であるデイヴィッドであった。交戦の末、サラは撤退を選択。しかし、世界から『魔素』を奪う巨大な魔法陣は残され、人々は混乱の渦に呑まれていく。仲間達が呪術兵の侵攻をぎりぎり食い止める中、魔術を封じられたレティシエルは白い光をまとった謎の少女と再会。彼女の導きがレティシエルに与えたのは、未知の記憶と、新たな力だったー。過去と謎が交錯する魔術譚、第八幕。
プラティナ王国とイーリス帝国の戦争は続く。帝国内の急進派であったディオルグを討ってなお、帝国の攻勢が勢いを増す中、レティシエルが命じられたのは帝国本陣への潜入調査だった。そこでレティシエルが目にしたのは、無辜の民の魔力を奪い、兵器の動力とする非道な行い。かつて王女であったレティシエルは静かに怒りを燃やす。必ずこの戦争を止めなければならない、と。しかし帝国の企みすらも、レティシエルに忍び寄る悪意の序曲に過ぎなかった。行方を眩ませたはずのサリーニャ。千年前のレティシエルを知るサラと白の結社。絡まり合う運命の糸は、すべてレティシエルへと繋がっているー
隣国・イーリス帝国との同盟が突如破棄され、緊張が走るプラティナ王国。冬期休暇が終わり、進級した学生たちに不安が伝播していく中、帝国の侵攻により戦争が始まってしまう。国王の命により、前線に駆り出されたレティシエルは、別ルートで戦地へと赴いたジークと共に、敵国の用いる謎の兵器を研究・改良。王国側の戦力増強に成功する。だが帝国は、呪術によって力を得る代わりに体が蝕まれていく兵士達を戦場へ投入。二人を嘲笑うように、戦況は混迷を深めていく。そんな中、戦地を舞い、敵を次々に無力化するレティシエルにも異変が起こり始め…?
公爵家の領地において妹のクリスタと対峙したレティシエルは、未だ見ぬ『ドロッセル』の記憶に触れた。『ドロッセル』の過去とクリスタの抱えていた想いを知ったレティシエルは、彼女へと歩み寄り、二人の関係は新たなものとなる。だが、黒い霧を巡る謎が解決されたわけではない。ジークと共に、霧についての調査を続けるレティシエルは、自身を幾度となく襲撃した『白の結社』と、それを従える仮面の少年と相対する。そして少年は、この時代において誰も知らないはずの名を呼んだー「君に会えることをずっと待っていたよ、レティシエル」その邂逅が意味するものとは。転生王女の最強魔術譚、核心に迫る第5巻!
屋敷を襲った謎の青年と黒い霧の関連を知るため、レティシエルはジークと王立図書館へ向かう。秘書庫を訪れ、ついに黒い霧との関係がある力の正体に近づいたかと思った矢先、レティシエルは不可解なメッセージを発見し…?なかなか答えにたどり着けない中、レティシエルの元に、公爵家の領地内で発生した暴動の報せが届く。その中心がニコルの故郷近くと知ったレティシエルは、原因である公爵家の圧政を終わらせ、暴動を収束させるべく領地へ赴いた。そこに現れたのは公爵家の長男・フリード。黒い霧を操り、民草を道具と切り捨て蔑ろにするフリードを、王女殿下が断罪するー!
フィリアレギス公爵家との縁を切り、自由を謳歌するレティシエルの元に、姉のサリーニャが訪れる。公爵家の忌み子である『ドロッセル』を嫌うはずのサリーニャの思惑が読めず、困惑するレティシエル。違和感を拭えないまま始まった学園の課外授業の最中、人身売買を目論む集団にジークとヒルメスが捕まってしまい!?友人を狙われ怒るレティシエルはルーカスと共に、魔法とも魔術とも異なる未知の力を振るう集団を苦戦しながらも退ける。レティシエルを狙い暗躍する影と、蘇り始める『ドロッセル』の記憶。転生した王女殿下を待ち受ける新たな謎とはー!常識外れの最強魔術譚、第三幕!!