著者 : 小林弘利
野原が輝やく季節(とき)野原が輝やく季節(とき)
外を吹き荒れていた風がやんだ瞬間、野原の呼吸が止まった。野原は動かない。もう二度と動かない。光は失われたのだ-。海で空で街で、すべてのものが泣き叫んでいた。『世界の終わり』が始まったのだ。その時、陽花、クリス、麻夏たちに、謎の言葉が伝えられた。「終末と非常手段」-。野原を甦らせる方法が残されているのだろうか。一方、海に沈んで行方不明になった星一の運命は…。
野原は風に消えて野原は風に消えて
「眠りのときは過ぎました。目ざめなさい」夢の中に現れた老人が、野原に告げた。力を眠らせたままの天使・野原が目をさます時が近づいている。それは闇の力も甦る時…。「星一くん、きみは闇からの使者だ。きみを野原と同じ孤児院に送り込んだのは、野原と戦わせるためだ」闇からの声が、星一を苦しめていた。自分の運命を知り、星一を救おうとする野原だが、突然目まいに襲われ…。
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