著者 : 山本甲士
『君のことが忘れられない』-花束、コンサートチケット、無言電話、そして爆弾!25歳のOL平居静香に、ストーカー行為が執拗に繰り返されている。探偵への依頼は、決して姿を見せないストーカーの正体を突き止めることだ。その探偵の名は御倉学。子供を事故で失い、妻と別れた男。筋力トレーニングと酒の力で精神の均衡を保っている男。探偵の流儀に人一倍こだわる男…。御倉が辿り着いた犯人は、一年前に死亡していた!一体、ストーカーは誰?御倉は静香を救えるのか?新星が放つ傑作書き下ろしサスペンス。
北九州市の門司港で探偵業を営む御倉学に、県内有数の学校法人の理事長から依頼があった。理事でもある娘の運転する車が、ホストを乗せホテルから出てきたところ、若者を撥ねてしまったというのだ。教育関係者にとって命とりになりかねないスキャンダルを葬り去るために、その若者-「当たり屋」の弱みをつかんでくれという。同じ頃、北九州市に本社を置く食品会社へ脅迫文が送られ、カップ麺に毒物が混入されるという事件が世間を震撼させていた。御倉は「当たり屋」の部屋から、脅迫文の下書きを発見し、調査は思わぬ方向へと進んでいく…!?新星が放つ傑作書き下ろしサスペンス。
ある出来事を機に十年間続けた探偵を辞め、サラリーマンに転職した御倉学は、筋力トレーニングと酒でなんとか精神の均衡を保っていた。リストラされ失業中のある日、別れた妻奈美から、再婚した夫・大路の死の真相を調べてほしいと頼まれる。大路は一万人の会員を持つ無店舗販売組織“博愛クラブ”の理事で、死の前日電話で「ボリス計画」をめぐり言い争っていたという。御倉は乗り気ではなかったが、帰り道何者かに襲われ、探偵としての本性とレスリングで鍛えた筋肉が疼き始める。「ボリス」とは、ロシア大統領エリツィンの名前だが、国際的な陰謀が蠢いているのか?足を洗ったはずの探偵稼業に再び身を投じた御倉…。新鋭の書下ろしサスペンス。