著者 : 森林梢
斎川唯は悩んでいた。 理想のアイドルになるには何かが足りない。 ライバルたちよりも努力をしてきた自信もある。 でも、なぜか満たされない。 そこで何か新しいことに挑戦しようと思い立つ。 これまで体験していないものといえば過去に行くことをやめてしまった学校生活くらいでーー。 「わたし、学校に行きます!」 周囲の心配の声をおさえて学校に通い出したものの、トップアイドルの登校は当然話題になる。 すると偽者が現れたり、学園祭のステージに出ることになったりと、早速ハプニングが続くが……。 「学園祭を盛り上げて! 斎川唯の存在を、全世界に知らしめてあげましょう!」
「感情とは害悪です。感情先行で動けば、必ず後悔します」そう声高に主張し、論理のみを人生の指針とする生徒会長、八神錬理。そんな彼を支える副会長であり、幼馴染でもある友禅りりは、八神に特別な感情を抱いており、“友達の話”という体で好意を伝えている。のだが、対する八神は…。「友人が授業中に視線を向けると、頻繁に目が合うそうよ」「ご友人が彼を凝視しているから、怪訝に思って見返しているだけです」論破するばかりで、ちっとも気付かない。届きそうで届かない。伝わりそうで伝わらない。論破できそうで論破できない。じれったくて甘々な論破系ラブコメディ、始まらなさそうで始まる。かもしれない
「どちら様ですか?」愛する人に問われて、淀川水面は返答に詰まった。彼が愛する少女、浦見みぎりは、水面に関する記憶を全て失ってしまったのだ。更に、彼女は自身の脳内に『理想の恋人』を作り出しており、水面を恋人だと認識することが出来なくなっていた。絶望の中、水面はみぎりに提案する。「恋人探し、手伝わせてくれ」存在しない、みぎりの恋人を探し、二人は思い出の地を巡り始める。再び動き出した、歪な二人の歪な恋路。捩れて拗れて絡まって、もはや元には戻らない。その先に待ち受けるのは天国か。はたまた地獄か。病的で猟奇的で不器用な少年少女が最高のデッドエンドを手に入れる物語、第二弾。
『最愛の人に殺されたい』と願う高校生・淀川水面は、死神を名乗る女から一人の少女を紹介される。「貴方が殺されたい人ですか?」出会い頭にそんなことを尋ねる少女。名前は浦見みぎり。『最愛の人を殺したい』という願望を持つ少女だった。互いの望みを叶えるために、二人は協力関係を結ぶ。水面はみぎりに愛されるため。みぎりは水面を愛するため。「貴方には、私の理想の男性になってもらいます」「…分かった」「殺したくなるくらい魅力的な男性にしてあげますから、覚悟して下さい」こうして始まった、歪な二人の歪な恋路。病的で猟奇的で不器用な少年少女が最高のデッドエンドを手に入れる物語、開幕。