著者 : 猫田パナ
黄鈴雨は国で唯一、命ある人形「魂人形」を作ることができる。けれど人が怖くて友達は人形だけ、猫の仮面がないと人と話すこともできないひきこもりの十八歳だ。ある日、帝から「不幸続きの後宮の妃たちを守れ」と勅命が下る。鈴雨は猫の魂人形の毛毛を連れ後宮で働きはじめる。仕事はできるが感情が希薄すぎる官吏・李長雲に世話をやかれながら、妃たちと心を通わせ、鈴雨の世界は少しずつ広がっていく。けれどその裏で国を揺るがす謀略が張り巡らされていてー絆と成長の傑作アジアン・ファンタジー、開幕!
コンビニ弁当と缶ビールが夕食の定番で、自分を寿司ネタにたとえると「芽ネギ」(好きな人は好きかもね的な)、松沢夕夏30歳。 そんな枯れきった一人暮らしの家に、台湾から18歳の留学生がやってきた。夕食作りを条件にルームシェアすることになったのは、料理上手でアイドルオタクな楊春美という大学生の女の子。 年齢も趣味嗜好も違う彼女と一緒に暮らすことに不安を感じていた夕夏だけれど、初日から、春美の作るおいしいごはんに胃袋を掴まれてーー! つまらない毎日が、しあわせな日々になる。ごはんから始まる異文化交流ものがたり。 1 婚活、全然向いてない。〜コンビニ弁当と缶ビール〜 2 ついに彼女がやって来た。〜二人の手作り金柑ソース〜 3 可愛すぎるお友達。〜八角香る魯肉飯〜 4 ちっちゃなモンスターにママは疲れ気味。〜みんな大好き大根餅〜 5 理想の人と、私らしさと。〜ほんのりあったか豆花〜 6 心が私たちをつないでいる。〜幸せを願って食べる白玉スープ〜
美しいアンティークカップでおいしい紅茶が飲める「英国喫茶 アンティークカップス」。おじいちゃんとおばあちゃんのそのお店が、私はとても好きだったー。働きづめで疲れはて、居場所を求めて実家に帰ってきた美宙。ほっとしたのもつかの間、心配性な母に干渉され家にも居場所がない。そんな折、高齢な祖父の喫茶店を手伝うことに。あたたかい人々に囲まれて働くうち、美宙は息を吹き返していく。けれど祖父が倒れ、喫茶店が閉店の危機に見舞われて…!人生迷子ヒロインとやさしい人々と、古きよきものの物語。