著者 : 相原真理子
失われた恋の物語失われた恋の物語
あれは本当にあったことだったのだろうか。1枚の写真を手に、三枝双葉は記憶をたどる。兄の笑顔を愛していたあたし。兄によく似た荻野君。彼からもらったバイロンの詩集。そして起こった信じられない出来事。すべてはあたしが兄を思う気持ちのせい?兄への思いの強さが、死んでしまった荻野君の魂を呼んだのだろうか。遠い昔が、双葉の中にゆっくりと蘇える…。兄妹の絆の強さが生んだサイコ・サスペンス。
長い長い夜の魔法長い長い夜の魔法
大島恵は中学三年生。お嬢さんタイプの姉・唯と、クールな小学生の妹・茗の三人姉妹。東京に前代未聞の大型台風が接近した日、恵は、ぜひ『台風手帳』を作らなくちゃと、『非常事態』にわくわくしていました。一方、唯は、片想いの人から声をかけられ、どきどきしていましたし、茗は、なんだか訳もわからず、いらいらしていました。いよいよ台風上陸。激しい嵐の中、突然大きな物音が!家の前に倒れていた男の正体は。そして、三人姉妹の運命は…。
魚たちの夏魚たちの夏
わたし、深町都。高校2年生。今から思えば、あの日のわたしはやっぱり、まぎれもなく子供だったのだ。わたしにとって“一生忘れることのできない、特別な一日”。それは、わたしという当人の思惑や、生活の平凡さとはまったく無関係に、まるでハリケーンみたいにいきなりやってきて、あたりを一変させてしまったのだから。物語は、夏休みに同級生の品田陸と2人で、海辺に旅行に出かけたことから始まったの…。
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