著者 : 磯光雄
日本製宇宙ステーション「あんしん」。地球への移住のため、ステーションでリハビリを行っていた月生まれの少年・登矢と、その幼馴染・心葉は、初めての宇宙旅行に地球からやってきた子供、大洋、美衣奈、博士とともに、ステーションと彗星の衝突事故に巻き込まれてしまう。大人たちとはぐれ、ネットが切断された閉鎖空間。そのなかで子供たちはときに反発し、ときに助け合いながら、減圧、EVE(宇宙遊泳)、マイクロマシンの暴走と様々な困難に立ち向かう。『電脳コイル』から15年ー。磯光雄監督の新作アニメーションを完全ノベライズ。
ようやく大人たちと合流を試みる子供たち。しかし事故の全貌を知り呆然とする。商業彗星が破片を撒き散らしながら地球や「あんしん」に衝突しようとしていたのだ。それは殺処分されたはずのAI「セブン」の計画の一部だった…!セブンの復活を恐れるUN2.1からも攻撃目標と定められた子供たちは、ダッキー、ブライトと協力し、彗星と接続を試みるが、その最中で心葉のインプラントの寿命が迫る…!はたして登矢は彗星の落下を食い止め、心葉を助けることができるのか。子供たちの「未来」の行方はー。
今より少しだけ未来の202X年。小学生の間では、ウェラブルコンピューター“電脳メガネ”が大流行していた。この“メガネ”をかけると、必殺技を手に入れたり、電脳ペットを飼ったり、子どもたちだけのとびきり刺激的な秘密の遊びをすることができるのだ。ただし、“メガネ”を楽しめる時間には限りがあって…。お祭りの神社で発生した火事とそこで目撃された“赤い柱”についてささやかれはじめた噂の中心には、「イサコ」の名があった。不穏な空気を漂わせはじめる大黒市で、7年前に“メガネ”の子どもたちに起きた謎の事件の真相を探ろうとするヤサコたちは、突然メガマス社からの呼び出しを受ける。一方ハラケンは、なくしてしまったカンナの“メガネ”を探すため、ダイチたちに協力を求める。カンナの“メガネ”はどこへ消えてしまったのか。