著者 : 空梅雨
うぐいす浄土逗留記(1)うぐいす浄土逗留記(1)
民話や伝承を好む大学生・綿良瀬伊緒は、二十歳の誕生日を境に見知らぬ異郷“うぐいす浄土”へと誘われる。どこか懐かしい、山奥の寒村を思わせるその里で、色白な青年・七郎と出会う伊緒。彼曰く、ここは人ではないものが住まう隠れ里で、元いた場所に帰る方法はわからないー。たまらず飛び出す伊緒だったが、危険な妖怪に襲われ、助けるために力を使った七郎が傷ついてしまう。彼もまた人ではない、里を護る白蛇の化身だったのだ。救われた恩を返すため、伊緒の昔話のような異郷生活が始まる。異郷に誘われた女子学生と白蛇の化身の青年による懐古と恩返しの物語。書き下ろし。
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