著者 : 霧崎雀
クグセ山での騒乱を収めたルシェラとカファルは「親子」として歩み始めた。その矢先、カファルの実父・シュレイが現れ、ルシェラは“ドラゴンの娘”として、種族の末席に連なる器かを推し量る試練を課されることに!試練までの猶予の中、ルシェラは金髪の少女・モニカがゴーレムに襲われているところを救出する。モニカは小国・セトゥレウでは“忌み子”として扱われており、彼女を見過ごせないルシェラは、図らずも国家を揺るがす策謀に巻き込まれていきー!?因果を束ねる糸が複雑に絡み合う異色の親子譚、第二弾!
冒険者パーティーで雑用係としてこき使われていた×××××は、ドラゴンの棲む魔境・クグセ山で瀕死の重傷を負う。目覚めたのは、災害で卵を失ったレッドドラゴン・カファルの巣。×××××は、記憶も名前も失い、ルシェラという少女に転生していた。カファルに溺愛されながら平穏(?)な暮らしを続けていたルシェラだが、クグセ山の領有権を巡る陰謀と思惑が彼女たちを騒乱の渦に巻き込まんとしていることを知る。その時、ルシェラはカファルを守るため、失った記憶を辿って山を下る決意をしー?数奇な運命で結びついた異色の親子譚がここに開幕する!
人間に寄生し成長する妖花が存在する世界。宿主狩りを生業としていた青年・ルッカと頭に真紅の薔薇の仮花を咲かせた少女・リディの二人は、彼女の起源を知るために、リディが宿主として目覚めた街を訪れる。彼女は生まれたときから鎖で繋がれていたという。つまり宿主化する前から囚われの身だった可能性が高いのだ。謎を探るべくその場所に向かったルッカたちが目にしたのは、リディと同じ真紅の仮花を咲かせた幼い宿主だったー。花のために生きる宿主の少女と宿主のために生きる青年の物語、第二巻。
人間に寄生し成長する妖花が存在する世界。『宿主』となった者は頭に仮花を咲かせ、今まで生きてきた記憶を失う。そして花のために生き、花のために死ぬのだ。青年・ルッカは、かつて『宿主』となった家族を殺した事件以来、『宿主』を狩り続ける中で自分を認めてくれる存在を探していた。そんなある日、ルッカは街を訪れた少女『宿主』のリティと出会う。またいつもどおり殺すだけ、彼女がただの『宿主』でないと気づくまではそう思っていたー。第8回小学館ライトノベル大賞審査員特別賞受賞作。