著者 : 青色古都
「やつらの狙いはグレンダランだ!」完全に虚をつかれた西域国に激震が走る。智将シンルー率いる数千の部隊の奇襲に対し、六三三銃士隊は二〇〇名のみ。援軍の到着を信じ、ケリンは常識破りの破天荒な戦いで、敵を足止めする。一方、王都デメララでは苦悩するカルタがいた。このままケリンたちを見捨ててしまうのか?グレンダランを押さえられれば、この戦いは負けたも同然なのに…。意を決したカルタは、ケリンの父クローブとともに、奇策に打って出る。大陸で最も熱い場所、グレンダランを巡り、意地と信念が激突する!銃と硝煙の戦記、ついにクライマックスへ。
「最近の西域国の横暴は許せんな」東域国の御前会議は重苦しい雰囲気に満ちていた。教団を退けた西域国は技術革新を続けている。このままでは…。その時、一人の男が諸侯の前に進み出る。若き身でありながら国王の懐刀と称される智将、王国軍監察局次官のシンルーであった。彼の胸の内にはー教団を利用した西域国攻略の秘策があった!!教団の後ろ盾を得た東域国は宣戦布告。本隊を囮としたシンルーたち奇襲部隊は南部州グレンダランへと粛々と進む。そにこ駐屯するのはあのケリン率いる六三三銃士隊!悪ガキ対智将、国の命運を懸けた二人の戦いの行方はいかに。
「スタンピートだ…」。ついに恐れていた、猛獣エズオルの数万に及ぶ大移動が始まる。大陸行路を封鎖された州都グレンダランの住民たちは逃げ場もなく戦々恐々とするばかりであった。刻々と最期のときが迫る中、ケリンは戦うことを決断する。だが数万のエズオルに対するは百人の銃士隊と残された無力な住民たち。この絶望的な状況に救いの女神が!ミントがケリンを信じ、託した銃。それは今までの概念を覆す画期的なものであった。ケリンは叫んだ。「俺たちはこれで生き残るんだ!」そして西域国史上名高い「グレンダラン攻防戦」が始まった。
街の不良のリーダーだったケリンがひょんなことから百人隊長に!だが、勇んでケリンが赴いた先は、辺境にくすぶる、それも荒くれ揃いで悪名高い部隊だった…。持ち前の腕っ節の強さとバイタリティで、ケリンは部隊の改革に大奮闘。彼の馬鹿が付く真っ直ぐさに、冷やかな隊員たちの視線もだんだんと変わっていく。だが順風満帆だった行く先に暗雲が立ち込める。人間の天敵ともいうべき猛獣が突如大量発生し、近隣の村人を襲い始めたのだ。そしてそれは大きな混乱の渦へと発展していくのだったー。鷹見一幸の銃と硝煙の戦記、登場。