著者 : Chiyoko
Bitter×sweet blood(Candy(キャンディー) c)Bitter×sweet blood(Candy(キャンディー) c)
片倉ハルは“吸血鬼”だった。普通の高校生、森坂玲子は、そんなハルと「血の交わり」を経験してしまう。玲子は、想い人であるハルとの奇妙な契約を交わしたことに心の動揺を隠せない。しかし、ハルのほうは玲子と男女の関係を意識するどころか、その態度は、以前と全く変化がなく、飄々としたもの。地味に落ち込む玲子だったが、そんな二人の間に一つの波紋が発生した。フランスからの留学生、マリア・ドゥ・ケイゼル。金髪碧眼である彼女の容姿や纏う雰囲気は、どこか浮き世離れをしていて、どこかハルと似ていた…。妖しい闇が、今宵も訪れる。
Bitter×sweet bloodBitter×sweet blood
私は、闇夜で首筋を噛まれた。プツッという音が響き、朱い玉が肌を伝った。それが、彼との関係の始まり。彼は、私の心を激しくかき乱す。彼に会うたびに、言葉を交わすたびに、見つめられるたびに、ドキドキとゾクゾクがやってくる。彼の身体の一部に触れただけで立っていられないのだ。…そう、彼は、私にとって『特別』な存在。-私の血を吸った“ひと”。『闇の眷属』たちが現代を舞台に妖しく踊る…。血の契約を結んだ少年と少女の現代ヴァンパイア・ストーリー。
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