死神公女フリージアは、さよならを知らない(1)
「私は人が生き抜いた末の『死』が観たい。その果てに、なにが遺るのかを」『死』を学ぶためだけに現世を旅する死神がいる。死神公女フリージア・トルストイ・ドルシュヴィーア。異世界の中でも高位な存在であり、現世の『死』を知りたいと願った彼女は、付き人である少年、“人の死期がわかる”異能を持つ黒朗夏目と、様々な人間の『死』を看取る旅をする。寿命という概念と無縁だから、人間と親しくなったことがないから気付かなかった、抗いようのない一つの事実。彼女がそのことに気付く、その刻までー旅は続く。