中学生の従妹と、海の見える喫茶店で。
東京にある美術大学に進学したものの、都会での生活で自らの限界を迎え「熱」を失っていた間宮宗助。大学3年の夏休みに、亡くなった親戚の葬儀のため都会から逃げるように海沿いの田舎町ー七登町へと辿り着く。そこには、事故で両親を失い、天涯孤独の身となってしまった少女・九谷唯奈がいた。「お父さんとお母さんの喫茶店はあたしが継ぐって決めてたの…あたしの夢を守ってよ、宗にぃ…!」記憶よりも大きくなった中学生の従妹と出会い、かつて交わした約束を思い出した宗助。幼き頃の思い出が残る喫茶店で、唯奈とともにこの夏を過ごすことになりー大人と子供の恋が、今ここで動き出す。