恋と呪いとセカイを滅ぼす怪獣の話(1)
星墜ち島には、特別で孤独な子どもたちが集められている。十数年前に太平洋に堕ちた星の影響で、奇妙な『呪い』を宿す能力者たちだ。他人の感情に触れられる少年・御蔵真久良、時間を5秒追加できる少女・式根稀音、視界を映像記憶に変える少年・大野原春、怪物を視る少女・神津うづ花。社会から隔離された島に暮らす彼らの青春は、少し変わっている。「おまえが俺を好きじゃなくて本当によかった」「好きになる相手をまちがえたら人生おしまいよ」「これは愛じゃないから安心して」「同じ物を好きにならず、同じ者を嫌いになれた」それは恋と嘘と契約による夏の怪獣ミステリー。そして、ありふれたハッピーエンドの物語だ。