うしろのしょうめんだあれ
“かごめ”の歌は、謎に満ちた歌だ。ほとんどのフレーズが逆の意味を持っている。“うしろのしょうめん”とか“夜明けの晩”とか…。短大に合格したばかりの松浦夏生は、B・Fの小柳津保とその謎解きを始める。一方、夏生の親友、篠沢葉子は浪人を決意、画家である父の実家の奥三河(静岡県)へ引っ越す。ところが、引っ越した直後、葉子が謎の失踪をとげる。夏生は小柳津と共に奥三河へ飛び、葉子を探すうち、一角獣にまつわる不思議な事件に巻き込まれてゆく…。長年、一角獣伝説を追う著者が、構想新たに取り組む、幻想の世界。