千歳くんはラムネ瓶のなか(2)
「千歳しかいないの。どうかお願いします。私と付き合ってください」面と向かって女の子にこんなことを言われたら、大概悪い気はしないだろう。それが、七瀬悠月のようなとびっきりの美少女ならなおさらだ。でも、うまい話には大概裏がある。美しい月の光が、ときに人を狂わせるように。-これは、そうして始まった、俺と七瀬悠月の偽りの恋の物語だ。人気沸騰の“リア充側”青春ラブコメ、待望の第2弾登場!
関連ラノベ
「五組の千歳朔はヤリチン糞野郎」-学校裏サイトで叩かれながらも、藤志高校のトップカーストに君臨するリア充・千歳朔。彼のまわりには、外見も中身も優れた友人たちがいつも集まっている。圧倒的姫オーラの正妻ポジション・柊夕湖、努力型の後天的リア充・内田優空、バスケ部エースの元気娘・青海陽…。仲間たちと楽しく新クラスをスタートさせたのも束の間、朔はとある引きこもり生徒の更生を頼まれる。これは、彼のリア充ハーレム物語か、それともー?新時代を告げる“リア充側”青春ラブコメ、ここに堂々開幕!!第13回小学館ライトノベル大賞優秀賞受賞。 2019/06/18 発売
インハイ予選を終えた7月。陽はチームの新キャプテンになった。仲間とぶつかり合いながら切磋琢磨し、ともに高みを目指す日々。その姿はやけに眩しく、俺の心を揺さぶった。そんなとき、野球部のエース、江崎が現れる。「朔…頼む、野球部に戻ってくれ。どうしても、お前の力が必要なんだ」-あの暑い夏の日。自分で止めた時計が、もう一度音を立てて動き出した。これは、挫折と葛藤、そしていまだ胸にうずく“熱”の物語。あの夏を終わらせて、もう一度、夏を始めるための物語。 2020/09/18 発売
夏休み。藤志高では恒例の、2・3年合同の勉強合宿。と言っても、2年生の俺たちにとっては、仲間たちと夏のイベントを楽しむいい機会だ。どこまでも青い空と海。色とりどりの女子の水着。夜、ふたりきりのナイショ話。男だけの温泉回(?)…。眩しい光景を見つめながら、あるいは目をそらしながら。俺たちは、こぼれ落ちそうな思い出を、ポケットいっぱいに詰め込んでいく。-なにかが変わる夏が、賑やかに密やかに、幕を開けた。 2021/04/20 発売
すべては変わってしまった。唐突に、劇的に。どうしようもないほど残酷に。けれど、ひとりで塞ぎ込む時間を、彼女は与えてくれなかった。「あの日のあなたがそうしてくれたように。今度は私が誰よりも朔くんの隣にいるの」-1年前。まだ優空が内田さんで、俺が千歳くんで。お互いの“心”に触れ合ったあの日。俺たちの関係がはじまったあの夜を思い出す。優空は言う。「大丈夫、だいじょうぶ」月の見えない夜に無くした何かを、また手繰りよせられるというように。…俺たちの夏は。まだ、終わらない。 2021/08/19 発売
「ばいばいみんな、また二学期にな」それぞれの思いが花火のように夜空を染めた夏。少女たちは、再び手を伸ばす。心の奥に沈む、大切な月を掬えるようにと。熱く駆けぬけた季節を終わらせ、もう一度歩き出せるようにと。終わりはきっと、なにかの始まりだから。短夜を彩る珠玉の「長篇」集。-だから、ばいばい、人生で一度きりの夏。 2022/03/18 発売
「1年5組の望紅葉です。よろしくお願いします」夏休みが明けて、九月。藤志高祭に向けた準備が始まった。校外祭、体育祭、文化祭が連なる、高校生活でもとびきり華やかなイベントだ。俺たちは青組の応援団に立候補し、グループパフォーマンスを披露する。縦割りチームで3年代表として明日姉が、そして1年からは陸上部の紅葉が参加することになった。夏でも秋でもない、あわいの季節。俺たちは時間と追いかけっこしながら、おだやかな青に染まっていくー。 2022/08/18 発売
「昔むかし、あるところに、暗雲姫と呼ばれる美しいお姫さまがいましたー」穏やかな9月が終わり、10月。藤志高祭の準備は佳境を迎えている。俺たちのクラスの出し物は、オリジナル演劇『白雪姫と暗雲姫と優柔不断な王子さま』。白雪姫は夕湖で…あとはわかるな?なずなの意図を感じつつ、俺たちは映し鏡のような物語を演じていく。はふう、と。真夜中みたいな吐息を漏らして、暗雲姫が口を開いた。「鏡よ鏡。-この世でいちばん美しいのは、誰?」朱々しい毒りんごを胸に潜ませて。七瀬悠月の舞台が、幕を開けるー。 2023/06/20 発売