SICK
誰かに見られている気がするー少女が感じた悪寒は日増しに強くなり、とうとう巨大な眼球の化物となって彼女に襲い掛かってきた。精神に寄生し恐怖症を引き起こす概念生命体フォビアを殺すため、叶音は少女の心の中へと侵入する。そこに現れたのは、恐怖の語り部を名乗る男だった。恐怖は伝播し、歪に増長する。『見られる』恐怖は、やがて全く別の禍々しい絶望を呼び起こす。「それは君が、何を賭しても忘れたいと願った事なんだよ」怪物を生み出しているのは誰なのかー闇に沈んで恐怖を滅すサイコ・アクション!第16回小学館ライトノベル大賞優秀賞受賞。