デスペラード ブルース(4)
フェアレディに積まれた大量の万札。それは白夜を混乱に陥れるには十分なものだった。庵とともに無明拳の師匠との合流する最中、暗殺者集団に襲撃を受ける白夜一向。さらにフリドスキャルブを強襲する「我者髑髏」を名乗る二人組。黒曜によって明かされる「神座講」と呼ばれる金融システムと共に御三家を引きずり落とすための楔は、置いてきた白夜の過去の扉をも開き始めた。白夜は家族を襲った悲劇からの逃亡を経て、遠回しをしながら、ようやく真実を手にする権利を得たのかもしれない。そしてその悲劇の本質は、また神座市の重力にとらわれていた。
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神座市という町で起きた一家殺害事件。生き残りである筧白夜はその記憶から逃れるように地元を離れ、その日暮らしを送っていた。だが、その日常がある日突然壊される。同じく、神座市出身だと名乗る、同僚の長谷川黒曜の登場によってー。さまざまな人物たちの思惑は、狭くも広くも神座市に集約されてゆく。白夜は、いつしか神座市の覇権を巡る南雲、羅紋、御子神という三家の争いに巻き込まれ、かつて習得した殺人カラテを武器に、己の家族が受けた悲劇の真相へと迫っていく。鬼才が描く、新たなクライムサスペンスシリーズ! 2018/12/18 発売
南雲蓮を陥れた長谷川黒曜。殺し屋・鏑木翔馬を退けた筧白夜。黒曜の企みによって掘り出された南雲家の埋蔵金をめぐり、南雲、御子神、羅紋の三家の状況は刻一刻と変化しはじめていた。そして、彼らの周囲には様々な人間が訪れる。南雲家次男。無明拳の師匠。白夜の元カノ。最強を目指す仙武館道場の格闘家。玄翁山の神座最強伝説。白夜の近辺に、様々な過去の残滓たちが這いよりはじめる。その陰には、三家の均衡を崩しかねない第四の勢力ー力のみで権力を脅かすだけの組織があった。男たちの、反撃の狼煙があがる。 2019/05/17 発売