二四〇九階の彼女(2)
無数の階層が連なる“塔”のかたちをした世界。各階層は“幸せ”を定義し、その定義に則って世界を運営する神の代行機械・アントロポシュカによって管理されていた。しかし永い時間を経たアントロポシュカたちは、その多くにどこか狂いを生じていて…。“幸せ”に狂った階層世界を少年・サドリは相棒である人工生命・カエルとともに、塔の外に広がるという海を目指して降りてゆく。もう崩れてしまった“塔”にいた「彼女」と交わした、ただひとつの約束を果たすためにー。優しくて残酷な神様と世界のお話、第2集。