1987年10月1日発売
六条裕美は、恋の超能力者。どんな恋だってお望みどおり!アコガレの小野寺くんにも超能力をハッキ!それなのに、ああ…またまた失敗、また失恋。裕美は、16歳のバースデイにこの超能力が一生のうちに6回も使えることをママから聞かされる。6回もォ…えっ、6回しか?だってもう5回も使ってしまったのよ。さあ大変!残されたチャンスはあと1回。ありったけの願いをこめて、あと1回、あと1回!
トントントン。背中、叩かれた。振り向いてみた。おっとっとォ!息を呑んじゃうような、カッコE男のコが、立ってた。「アイム・テリー」そいつが、ニコッと笑って、言ったんだ。とびっきりハンサム。眉毛、くっきり、キリリ。切れ長の奥二重マブタが、日本の男のコ以上に、りりしくて。ニコッと笑うと、日焼けした顔に鮮やかな、まっ白い歯!もう、あたし、胸ドキドキ、頭クラクラ。
「しげるっ!あんたって子は、まーた、そんなカロリーの高いモン食べてっ!」トレーナーの中井さんのドナリ声が、飛んできた。あたしは、五つ目のあんまんを、のどに詰まらせて、うぐぐぐぐっと、うめいた。あたし、山崎繁留。花も恥じらう18歳の乙女よっ!あたし、女子プロレスの選手なんだ。まだ、ぜーんぜん無名なんだけど…。ある日、コピーライターの坂本隆サンと知りあったことから、あれ、あれ、あ・れ・れ!
東京の青山といえば、でっかいビルばかりのようだけど、道1本、奥に入ると、昔からの平家が、軒を並べている。古い魚屋や八百屋もあったりして、猫たちの天国なのだ。ボクは、青山3丁目の裏あたりを、ひそかに“猫街”ってネーミングしてるんだよ。ボクの唯一の楽しみは、事務所の行き帰りに、顔なじみの猫たちに、ごあいさつすること。自由で、のんきな、あいつらを見るたびに、猫になりたい、と思っていたら…
「われわれの怨念のパワーで、怪獣墓場を動かしてやる。そして、おまえたちに地獄を見せてやる!これはわれわれからの挑戦だ!」19××年、滅んだと思われていたバルタン星人により、東京都心の空間は、怪獣墓場の空間と合体してしまった…。はたして、ハヤタ隊員=ウルトラマン=きみは、科学特捜隊の協力のもと、次元震動銃を完成させ、東京都民を、いや、地球の人々を救うことができるのだろうか!