1990年10月発売
センパイ、あたしのこと覚えてる?入学式の日、駅のホームで大股開きして転んじゃったドジな女のコ。もちろん、その時は花影高校の生徒だなんて知らなかった。でも、あたし、柏木美亜は、滝川良介センパイを一目見て大好きになっちゃったんです。校則も制服もないステキな花影高校に入れただけでしあわせなのに、あたしって欲ばりかな。でもセンパイ、放送部に勇気を出して入部した、あたしのほうにも、一度は振り向いてね。
「あんたたち、まだAから進んでないの!」親友の利江にけしかけられて、忍はついに家出を決意する。高志との仲を、お父さまはガンコに認めてくれないし…。ところが、高志は女ガードマンの色じかけでメロメロ。やっと彼に会えたかと思ったら、今度は部屋の壁から、な、なんと、男の死体が…。アツ〜い関係は、ちょっとおあずけ。忍と高志の推理のはじまり。ところが、犯人は、忍もビックリの変装で迫ってきたの…。
あこがれの矢萩健司に声をかけられてデートしたら、イトコのお見合いをこわしてくれだって!あたし、鈴原由美は変装までして美少女の大林花澄、岩井勉の席をめちゃめちゃにしたんだけど、岩井には、瀬川貴恵という恋人がいて、殺されていたの。リッチな社長令嬢の花澄と結婚するのに、貴恵さんは、じゃま、だよね…。健司とあたしは、岩井が犯人とにらんで、まわりをさぐっていると、その岩井が何者かに襲われた。犯人は誰?
「不思議の国のアリス」は、江戸時代に書かれたんだって。デートのときに、ゆかりに聞かされてトシオがびっくりしていると、いきなり、神様M1が出現。その江戸の町に行くことになった。チョンマゲと着物の町に、オランダから来たといって入りこんだあたしたち4人の目的は、もちろん、アリス。それが悪いことに、アリスは、悪玉の地下牢につながれている。忍びこんで見つかったら、刀で斬られちゃう!でも、いい方法があるの。
ふぇーん、やっぱりあたしが一番前よね。だって、身長146cmしかないんだもん。いま、あたしたち校庭で修学旅行の予行演習やってんの。「整列してください」って、あこがれの津島君の凛とした声が響いても、ドジでのろまなあたしは、どうしてもワンテンポ遅れちゃうの。「おい、麻生美里!オマエがのろいとオレが迷惑するんだよ」ひえー、一番背の高いスケバンの来島蘭子が、ガンを飛ばしてこっちに来る〜。ピンチ、ピンチよ〜。
マンションの屋上に、黒い影が見えたの。その影は、屋上から落ちる瞬間だった…。あたし、佐久間美里。通称ミリ。今回の事件は、和也といっしょに、友だちのお見舞いにいく早紀ちゃんを、送っていったときに始まったんだ…。屋上から落ちきてきた黒い影の正体は、早紀ちゃんの友だちの松浦恵子さんだった。いったい、どうして、自殺なの?それとも、誰かにつき落とされたの?
すべては、あたしの初恋から始まったの。あたしの名前は、百武千晶。18歳。とっくに忘れかけてたような、誰にでもある、ほんとささやかな恋だった。彼に再会さえしなければ、きっと思い出しもしなかっただろう、幼い恋心。それが、あたしと、エイリアンでイトコでボーイフレンドのホシオとの、一世一代の大喧嘩の発端だったの…。
あたし、織原やよい。都立高校の2年生。俊也…高木俊也は、あたしのボーイフレンドだった男の子。そう。もう過去形なの。バイクの事故で、半年前に亡くなったんだ…。今でも胸の中には、俊也への想いがすきまなくつまってるっていうのに。2学期が始まり、英語の教育実習で、大学4年生の野本裕一先生がやってきた。先生がバイクに乗る、と聞いたとき、あたしの心の中に暗いひと筋のカゲが落ちたんだ…。
勝俣くんは、いつもあたしにちょっかいを出してくる、同級生の男の子。ただちょっと、ほかの男の子よりも仲がよかっただけなのに。「勝俣くんって真由子のこと好きらしいよ」そんな噂を聞いてから、あたし、みょうに彼を意識するようになっちゃってた。そして、いつのまにか、彼を好きになっちゃってた。でも、彼の気持ち考えると、はぁ〜、溜め息。だって、彼の本当の気持ちはわからないわけだし、彼もあたしの気持ち知らないし…。
お兄ちゃんの親友の欅さん。わたし、初めて会った日から、欅さんにずっと恋してる。だけど、その気持ちは、ずっと隠し続けてるんだ。なんでかっていうとね、うちのお兄ちゃん、柏木司は、とても出来のいい人で、おかげでわたしは、いつでも人から『柏木司の妹』としてしか見てもらえないの、だから、わたし、自分に自信が持てないの。それにね、わたし、知ってるんだ。欅さんにとっても、わたしは、ただの“妹”でしかないっていうこと…。