1993年4月5日発売
聖シルク学園は、朱一族のものとなった。そこでチョコたちを待ち受けていたものは、“転入生”として各クラスに配置された朱の手先と、相次ぐ災難…。一族の復讐は、まだ終わっていなかったのだ。そして第四の指輪を手にするのは、チョコたちなのか、それとも…。すべては、運命の日“聖シルク学園祭”にあった。学園祭のメイン・イベント。『ミス山手コンテスト』で何かが起きる。
あたしたちが、男子寮で懇親会の真っ最中、片桐先輩の寝ているはずの部屋から、叫び声と鈍い音がきこえてきた-。しかも、片桐先輩の部屋のまわりは、強力な結界に覆われていて、あたしと〈魔法使い〉は、近づくことすらできなかったんだ。〈恋人たち〉が片桐先輩になにかした。-防げないわ。〈運命の輪〉のいった不吉な言葉。まさか“改変”が行われたの。片桐先輩は、いったいどうなったの-。
ある日突然、ウチの同居人になった翔くんは、校内中の女のコの撞れの的。本物のきょうだいみたいに暮らしている彼のこと、実はあたしも、真剣に好き。この気持ち、もう、抑えることができなくて、あたし、ついに彼をデートに誘ったの。彼も、あたしの誘いをすんなり受けてくれて、あたしたち、夢のように楽しい初デートをしたんだけど…。あたしの想いも、やっと届いたって思ったのもつかのま、突然、悲しい運命が襲ってきたの。
あたし、ナツミはごくごく平凡な17歳。ところが、身のほど知らずにも、超美形の男の子じゃないと、心ときめかないの。それがそれが、昨日のこと。もし、あたしの理想を絵に描いたような男の子を見つけたの。その桐里君はなんと、中学の3年間、あたしと同じクラスだった池山稜と同じ日陽学院の制服を着てたの。あたしはさっそく、稜に電話して紹介してもらうことにしたの。
あたしは夢を見ていたんだろうか?とても不思議な1週間だった。「何も聞かないで、1週間だけ毎日会ってほしい」-あたしの前に突然現れて、そしていなくなったひと。荒木翔太くん。あなたはいったい…。たった1週間だったけれど、あたし、とってもドキドキした。本気で恋をしたと思う。ねぇ、ふたりはもう会えないの?せつなくてステキな恋の時間…。