1993年5月発売
「もう。あんな奴、別れてやる!」あたし、加奈。いま、すっごく頭にきてるとこ。だって直也ったら、あたしが超ハンサムと話してたのを見て、ヤキモチやくんだもん。そんなに、あたしが信じられない?もう、二人はおしまいね…。とは思ったものの、やっぱり直也を愛してる。キスして一件落着…、じゃなかったの。なんとこのケンカから、恐ろしい殺人事件が始まってしまった。
タカシは、黒雲に乗って追いかけてくる美女を見て、生つばゴックン。心臓をわしづかみにされたみたいだった。ところが、これは魔物たちにノルマを課せて、人間にいじわるをして楽しんでいる、イジワルの国の女王さまなの。そして、ドジをふんだ魔物には、きびしい「おしおき」が。アリスを誘拐したのも、人間を困らせようとする女王さまの仕業-。ところが、その陰に、あの翔野が。これは、胸キュン・ペアーへの挑戦状なの?
「あの方は、わたくしの運命の人。ぜったいに結婚してみせますわ!」野球場で見知らぬ人に、飛んできたボールから身を守ってもらったメグ。頭を打ったわけでもないのに、いきなりその人との結婚を宣言するなんて。メグには、タケル君っていうボーイフレンドが、いるじゃない。でも、私、ミキがなにを言おうと、よしのが脅しをかけようと、メグの決心は変わらない。ゆーさん、どうしよう。
彼、木村達也クンは、クラスの人気者。ライバルはたくさんいるけれど、彼の特別な女の子になれる日を夢見てた。そして、誰れよりも彼のことを想ってる、って信じてた。そんな、大好きな彼から告白されたの-。ずっと、この日を待っていたはずなのに、どうして、「考えさせて」なんて言ってしまったんだろう。何かが違う気がして…。片想いしながら、彼のこと見ているときのほうが、楽しかった気がするのは、なぜ?
ヨーロッパ随一の芸術の都フィレンツェが魔に脅やかされていた。ジュリアーノ・メディチ暗殺に憤激した市民は事件の首謀者であるパッツィ家の要人を次々に私刑に処し、虐殺の血の臭いに導かれるように、蝿の王ベルゼブブが姿を現したのである。窮地に陥ったメディチ家の若き頭首ロレンツォはレオナルド・ダ・ヴィンチに救いを求めた。ヘルメスの科学で魔を祓える史上最高の天才に。