1993年8月発売
あたし、川島舞子、高校2年生。16歳。で、高杉薫は、あたしの大好きな彼。あたし、カオルとは、ずっと一緒にいたい。そして、カオルも、あたしと同じ気持ちでいてくれてる…。そう思ってたんだけど…。夏休みになってから、カオルってば、毎日バイトで、全然会ってくれないの。しかも、ひさしぶりのデートはすっぽかすし、なんのバイトをしているのかさえ教えてくれない。カオルのこと、信じていたいけど…。
チョコの兄・圭樹が、バイオテクノロジーの研究所をもつ『朱文亀記念病院』を見学するために、留学生の金麗を連れて横浜へ帰ってきた。しかし、そこは朱一族がらみの病院。監禁されているヤマトを救出し、兄の身を守ろうと潜入したチョコたちは、人造人間をつくりだす実験を目撃してしまう。さらに、金麗と、第三の指輪を持つ睦美に似た女性が、壁の中へ消えていく…。朱一族との戦いが、ふたたび始まった。
わたし、高西真夏は中学三年。楽しいはずの夏休みも、高校受験のために勉強の毎日。でも、親友・有美子の家で有美子のお兄さん・宏明さんを先生にしての勉強会には、わたしがひそかに思っている連と、クラスメイトのコージもきているの。この夏休みは、連の顔を見ることもできないと思っていたわたしには、ラッキーなことなんだけど、連はなぜかわたしにつめたいの…なぜ?
どうして女の子って、誰かを好きになると、変わっちゃうんだろう?好きな人好みの髪型。好きな人好みの服装。でも、あたし、理夜は、そんなふうになりたくない。あたしが、あたしじゃなくなっちゃう気がするもの。友達の成子は「理夜も好きなひとができたら、変わるよ」って言うけれど…。そんなあたしの前に現れたのは-。
ねぇ、好きってどんな感じなの?親友たちには、みんな好きな人がいるのに。あたしだけ、恋って経験したことがないの。それがいちばんの悩み。男のコから、生まれて初めて告白されたけど、やっぱり心が動かなくって。もう、一生恋なんてできないんじゃないかってあきらめかけてたんだけど…。あたしにも、ついに、電撃的なときめきがやってきたの。でも、あたしが好きになったのは、あまりにも遠い人…、甲子園のヒーローだった。
芳野が待ち受ける羽田空港到着ロビー。そこに降り立ったのは、かなりやっかいな事態のために、次元交渉委員会から派遣されたアルフレッドだった。一方、桂の危い愛情表現に四苦八苦の笈川椿は、一層ヤバい状況に追い込まれていた。ひどい腹痛-盲腸である。経済的理由から叔父の病院に緊急入院するはめになったのだ。その病院が、かなりやっかいな事態に関連してることなど知らずに…。
「お前は私の生んだ幻だ。空疎な闇に過ぎぬ」暗黒の三位一体神、ケンノスの言葉は、凶眼の王ラグメロックを打ちのめした。月の石を集めよう。ラグメロックの決意は、魔眼のドルイドを探す旅を続けるアイーシャ一行を、死よりもつらい境遇へ追い込んでいく。月の石を守り、魔眼のドルイドの出現と〈風の城〉の再建を信じるアイーシャ。〈テーヌの予言書〉が導く先に待ち受けるものとは。
文化祭を間近に控えたある日、三年生の男子が死んだ。恋を叶えてくれるという伝説のアルテミス像が、彼の頭に落下してきたのだ。被害者はとかく悪い噂のたえない飯田晴彦。現場に居合わせたのが、あたしが秘かに想いを寄せる真駒史貴。警察の取り調べでも一旦は事故に落ち着いたものの、殺人事件の線も捨てがたく…。友達の町子ちゃんなんか、真駒クンが犯人かも、なんて言いだすし…。
浅見千香、十七歳。煙草とワインと退屈が大好きで、大学生の彼がいる、ちょっと冷めた高校生-。それが彼を知るまでの私。彼、沢口陽一郎との恋愛が、私を変えた。どんなに愛しても、彼は私を愛さない。彼には、特別な女の人がいるから…。それでも私の心は、彼を求めてやまない。彼との歪んだ時間、歪んだ関係のなかで、私は娼婦と少女のあいだを行き来する…。十七歳の少女が挑んだ危険な愛の結末は…。
少女は必死に叫んでいた。木霊のように遠く広がる声で。万物の奥底に眠る魂を揺さぶる声で…。未来を映しだす水晶球に現れた少女の心は、恐怖と憎しみに満ち、その声は、すべてを破壊しつくそうとしていた。森を統べる巫女の血を引く少女、美村和音に迫る危機。超能力をもつ少年、光崎大和は、はたして、未来を変え、魔の闇の脅威から、和音を救うことができるか。
遺伝子操作監視委員会の調査官=深尾直樹は、ふとした情報から、ライフテック社で発生した事故にかつての恋人=梶知美が巻き込まれているのを知るが、事態は深尾の予想を遥かに上回るものだった。実験区画P3を血飛沫で染めた事故の真相とは、神経繊維の闇に潜む謎の器官=イントロンが秘めるものとは?そして人類の運命は?衝撃の新人が満を持して放つ、バイオサイエンス・アクション1600枚。
神の命運か悪魔の誘惑か、パンドラの匣はついに開け放たれた。人類のイントロンから溢れ出した古代の怪物たちにより地表は埋め尽くされ、世界は焦土と化した。首府・東京を占拠し、地下深く要塞を築く彼らの目的とは何か?そもそも彼らは何故、人間の神経細胞に封じ込められたのか。全面戦争に突入した人類に果たして未来はあるのか。壮大な謎がいま明らかになる。驚異の書き下ろし1600枚、堂々の完結篇。
マシンを扱わせれば並ぶ者のない凄腕の持ち主ダコタは、フリーフォールの名で呼ばれていた。シャトルの自由落下の航法を可能にする、唯一の男だからだ。幾度目かの困難なテスト飛行を終えたダコタは、リゾート惑星マリノアにやってきた。だが、疲れを癒す休息は得られなかった。この星に伝わる秘宝を巡る争いに、知り合ったばかりのフォーク神父と共に巻き込まれてしまったのだ。
宇宙に浮かぶ小さな共和国〈エスボア〉は、他のスペース・コロニーも羨む繁栄ゆえに、かえってさまざまな問題を抱えている。名誉の負傷が癒えたばかりのミノルが配属されたのは、幼なじみのエリカが所属している国家計画局・情報三課。独立して間がなく、まだまだ基盤の脆弱なエスポアを守るため、特殊な任務や荒っぽい仕事をこなさねばならない大統領直属の機関である。