1995年12月5日発売
あたし、羽田朋世。花も聡じらう17歳。片思いしてるのは、クラスメートの塚本くん。あたし、告白なんてできないから、それとなく、塚本くんに、あたしのこと、どう思ってるのか聞いてみたんだけど…。塚本くんからの返事は…。「とりあえず、友達からでもいいかな」それって、いったい、どういう意味。もしかして、うまく断られちゃったの。それとも、友達から、好きな人になれるの…。
10年ぶりにニューヨークから帰国したお兄ちゃんは、いきなり「ボーイフレンド禁止令」をだしたの。受験を控えた大切なときだし、まだ恋は早すぎるって。でも、優斗君は勉強もみてくれるし、わたしは優斗君がいるからがんばれるの。大好きなお兄ちゃんたちにもわかってほしい。サンタクロースさま、お願いです。亜莉亜の心からの願いをかなえて。わたしは、優斗君といたいだけなの-。
超自然現象を研究する「オカルト研究部」は、彩木学園高校でもっとも伝統がある。新入生の千尋は、部長の河世くんにあこがれて、「オカルト研」に入部したものの、熱心な活動についていけない。河世くんの恋人になっても、彼はオカルトに夢中で、千尋の心とすれ違うばかり。ある日、千尋は放課後の校舎でタイムスリップ。未来に待っていたのは河世くんの死。運命を変えるために、過去へ飛ぶ千尋だが…。
あたし、水野夏奈。ミッション系の女子校に通う、15歳。で、この学校の言い伝えでは、16歳までに彼ができないと、今後7年間ステキな恋には出逢えないっていうの。どうしよう。それじゃ、わたしの20世紀は、恋なし。願いごとを三つかなえてもらえると、噂を信じた夏奈は、旧校舎へとでむくのだが…。信じることって大切。でも、そんな噂に邪悪な霊がつけこんでいたら、夏奈の運命は。
あたし、朝月舞、17歳。駆け出しのタレント。目標は女優。でも現実はキビシイ…。やっとドラマに出演できても、たった一言のせりふがあるだけの役。そんな舞に、いまをときめく人気女優の坂奈里沙が、「水沢拓くんは、どうしてる」って声をかけられたことから、つぎつぎと事件が。25歳の誕生日までに、里沙の身になにが起きるのか…。憧れの拓先輩とたどる17歳の新人タレントの、怖いけど優しい、奇妙な心霊ラブ物語。
花の都ラグーザで、騎士団の一員となれたヴァイス。美貌の剣士クィーラと城主ジークムント公との三者三様の三角関係をなんとか切りぬけ、“修業の旅”へと、ヴァイスとクィーラは出立することとなるが…。途中、もう一人の両性体の少年と出会ったことから、彼らの旅は、思わぬ方向へ。雅びな肢体と艶やかな黒髪のクィーラと、元盗賊団の一員という過去を隠してラグーザの騎士となったヴァイスの“剣と愛”の物語。