1996年4月5日発売
-この神殿で怪物の宝に手をつけた盗人は、ラコシに追われて必ず生命を落とす-ウィンタース家に長年伝わるラコシの呪いが、パーティーの日、よみがえった。次々に起こる爆発、殺人。われらがミス・マンディまでが危うい目に-。さあ、僕の出番だ。悪人ども、ここからはこのセディ・エロルがお相手をするよ。待望のシリーズ第4弾、いよいよ登場。
「人を殺したいと思ったことある」-昼休みの屋上で。親友のエミリにそう尋ねられたときは、そんな気持ち、あたしの中にあるかどうかなんて考えたこともなかった。あたし、水野流花、17歳。「ルカは優等生だもん。そんなことしなくたって怖いモンないよね」というエミリの言葉どおり、殺人なんてあたしにはまるっきり縁のないこと。そう思っていたのに…。
美帆の父の白川探偵事務所に、浦辺という母娘から調査依頼があった。父親が密室の浴室で死亡、娘にも危険が迫っているという。十日ほどまえに、福井県の村から埼玉県に引っ越してきたこの一家。追われるように、怯えている母娘は、何かを隠してる…。そして、美帆の同級生が、父親の転勤で、その村へ。友達が危ない。圭とともに謎の村を訪れることになった美帆が、そこで見たものは。シリーズ第3弾。
あたしは、岸谷くんのことが好きだった。片思いしてた。それは、岸谷くんが、すごく頭がよかったから…。でも、その岸谷くんが、なんと、成南高校の受験に失敗しちゃったの。いくら頭がよくたって、試験に落ちちゃったらね…。好きな人の好きなところがなくなったんだから、岸谷くんのことは、もう好きでもなんでもない。早く新しい恋を見つけよう…。そう思ってたんだけど…ところが。
松原空未、高校生になったばっかり。偶然出会ったお金持ちの大学生黎さんと、ちょっと不良っぽい翼先輩、クラスメートの鮎川君の間で心は揺れているの。でも私には、大事な夢がある。5歳のときに手紙をつけて飛ばした赤い風船が、きっと運命の人に届いているはず。その人に出会うことをずっと信じてるの。運命の人は3人の中にいるの。それとも別の人。私は誰を選ぶのだろう…。
「カタカナの名前も、くるくるの髪も嫌い」そう言い放つミカに、彼は真顔で言う。「三日月のミカちゃん」やわらかな月のあたたかさで、彼はミカをつつむ。悲しいほど、せつなく。ふたりが出会ったこと、それは偶然じゃなくて、きっと奇跡。10年間の片思いに傷ついて、止まっていた心の振り子が、静かに揺れはじめてる…。ティーンズハート大賞佳作受賞後第一作。
まだ肌寒い春先のとある朝、竜憲と大輔のもとに、鴻が行方不明との連絡が入った。二人はさっそく電話の主-鴻の昔からの友人で、幽霊屋敷取材のため鄙びた温泉宿に泊まるライターの中沢高志のもとへ急行する。ところがその晩、意外なことが起こった。宿にいない鴻から「宿にいる」という連絡が入ったのだ。得体の知れない空間に紛れたのは鴻か、それとも。はたしてこの一件に幽霊屋敷は絡んでいるのか…。