1996年6月5日発売
あたしの好きな人は、いつも、部活帰りのハンバーガー屋さんで出会う彼。あたし、思いきって、彼に告白してみたんだけど…あっさり、ふられちゃった…失恋。ところが、あたし、彼に偶然再会しちゃって、なんと、二度目の告白をしちゃって…でも、結果は同じ…二度目の失恋。もう彼のことは忘れなきゃいけない…なのに、あたし、まだ、あきらめられなくて、三度目の告白をしちゃったんだけど…。
「死体が消えたッ。まさかあの石棺から」信じられないことだったが、地下納骨堂から遺体が忽然と消えてしまっていたという。しかも後には一通の文面が残っていた。「ラコシへの捧げものは、ラコシが守っている。この忠言に従わぬときは、罪あるものは死なねばならぬ。二人目は水で死ぬ。三人目は火で死ぬだろう」犯人からの新しいメッセージらしい。…セディ・エロル、命がけの解決編。
9年ぶりにニューヨークから帰国した遙は、誰にでもキスしちゃう。幼なじみの夕奈にも、いきなり成田でチュッ。学校では、夕奈の親友に、あいさつ代わりにチュッ。成長して男らしくなった遙のことを意識しちゃう夕奈は、キスをもっと大事にしてほしい。そんな二人の前に、遙を追いかけてニューヨークから来た、モデルのジェニファーが。あいさつのキスだってドキドキだけど、だいじな唇は、私だけにしてほしい。
一生懸命がんばっていても、たまに、「ちきしょー、ふざけんなー」って、空に向かって叫びたくなるときってあるよね。わたし、村上しおり。女子高に通う17歳。彼を見つけるまでの長い道のりは試練の連続、意外と多い勝手人間に、ついつい怒りも爆発しちゃう。でも、この「ふざけんなパワー」で、わたしはステキな彼を見つけたんだ…。
…幹の祈りは僕にも通じた。幹はどうあっても僕のそばにいたいのだ。僕もだ。僕も幹のそばにいたい。そして幹を幸せにしたい。そう思ったとき、僕の目から涙が溢れだした。幹はゆっくりと近づいてきて両手を広げ、僕を抱きしめた。いったい、こんな昼日中から、男二人で抱きあって、どうするつもりなんだろう。だけど、僕の涙は止まらなかった…。