1996年8月発売
あたしは、もとの時代に戻るために、『魔法使い』なしで『女帝』とのフェーデを受けることにしたんだけど…。なんと、『魔法使い』は現在、坂崎と交戦中だという。今の坂崎の力からすれば、協力者なしの『魔法使い』は圧倒的不利なはず。だから、あたしは、フェーデの勝利の報酬として、もとの時代に戻るより、『魔法使い』を助けに行くことを選んだの。だって、あたしは『魔法使い』のことが…。
生きる望みをなくしたココの前に、いきなり現れたナゾの美青年、アレキサンドラ。何度もココを助けてくれて、「生きててよかっただろ」瞳を見つめながら、そう言ってくれた。あっという間に彼に恋してしまったココ。ある日彼はココに言った。「つらいことやさびしいことがあったら、星を見るようにしなよ」アレキサンドラって、いったい誰…。
女の人の肖像画に見とれ、ミキとのデートをすっぽかしたゆーさん。おまけに大事な屋台の仕事まで休むなんて、そんなに絵の女の人が気になるの?まさか、あの絵に一目惚れしたってこと?大ショック!ゆーさんのバカ!!…走りだしたミキは絵描きの少年の自転車にぶつかった。あやまるミキに、いきなり絵のモデルになってほしい、だなんて。…ええっ?ちょ、ちょっと待って。
「女どうしの友情なんて、脆いものよね」って言葉を耳にするけど。同じ人を好きになってしまった、わたしと江里子の場合は?やっぱり、その例外になることはできないの?あんなに仲良くしてたのに…。ううん、仲が良かったから、よけいに難しいんだよね。友情を壊したくなくて、ずっと気持ちを隠してきたけど。恋と友情、どちらかを選ばなければならないとしたら…。
『マーメイド伝説』-1000年に一度、人魚姫のマーメイド・プリンセスは、人間になって、愛する人とくちづけをかわさなければならない-。そして、なんと、あたしが、その1000年目のマーメイド・プリンセスなんだって!もしも、伝説が実現しなければ、海は、海の魔女ウインディアのものになってしまう。あたし、大好きな海の世界を守るために、がんばります。
天文部のメインイベントは、毎年7月にある夏の天体観測会。あこがれの顧問、士郎先生と一晩中過ごせるのを、あたし楽しみにしていたの。ところが、その夜、部室で殺人事件が…。手がかりは、血のダイイングメッセージ。携帯電話は、アリバイを証明できるの?あたし、波野はるか。士郎先生の容疑をぜったい晴らしてみせる。ハイスクール探偵のおてなみ、見せてあげるわ。
魏震華との死闘を終えた卓也と薫に、秘宝「照日」を持っての香港撤退命令が出だ。が、透子奪還に命をかける薫は、卓也らの前からまたもや姿を消してしまった。卓也が薫に再会したのは、日本へ帰る当日、空港で搭乗待ちをしているとき。しかも薫に同行していたのは、元情人の北条月子だった!!薫のとった意外な行動に、卓也は…!?霊能力コンビが繰り広げる、妖しの世界のオカルト・ファンタジー第六幕。
ムアール帝国辺境の地ロディーニの治安を守る地方郡司の跡取り娘のニーヴァ・ロジムは、ある嵐の寒い夜、山賊に襲われた二人の美しい姉弟を救い出した。手ひどい凌辱を受け、気も狂わんばかりに思いつめていた二人を、慰めることしかできないロジム家の一同。ところが、翌朝目覚めると、ニーヴァ以外の人々の記憶から、姉弟が凌辱された事実のみが消えていたのだった…。愛と策謀渦巻くミステリアス・ファンタジー開幕。
天正十年(一五八二)六月一日、漆黒の闇に包まれた本能寺を竹中半兵衛、蜂須賀小六、石川五右衛門ら“羽柴忍び組”の精鋭たちが奇襲した。頭領の秀吉は泣きながら、天下布武を目前にした主君・織田信長を討つが、これは伊賀の“お館さま”の意志によるものであった。年少時の針を売りながらの廻国・術修行、信長に仕えての順調な出世-秀吉の背後には、いつも“山の民”の大きな野望が隠されていたのだ!出生から天下獲りまで謎多き秀吉の半生を解き明かす新鋭の伝奇時代小説。
米機動部隊を迎え撃った第一航空艦隊は、敵空母二隻を撃沈するも、「瑞鶴」「飛竜」に傷を負った。日米ともに稼働空母を失った状況下、グアム奪回に固執する米国は、B17編隊に多銃装備型B17を投入する。その圧倒的火力の前に基地兵力は潰滅。ついに米海兵隊はグアム上陸を開始した。陥落寸前のマリアナを死守すべく日本は第二艦隊を急派。巨艦「大和」「武蔵」と米新鋭戦艦が激突する。不敵にもこの難局を逆手に取ろうとする日本海軍の戦略とは?戦局建直しをシミュレートする戦略巨篇第五弾。