1997年8月発売
あたし、やっぱり竜一が好き。気がついたら、ホントに好きになってたの。でも、竜一は友だちの彼氏。愛を誓いあえる確率0パーセント。なのに「マーメイド伝説」の期限まで、あと2か月もない-。あせるあたしにマーメイドの友だちが、愛を誓いあってくちづけをかわさなくてもいい“もうひとつの方法”があるってことを教えてくれる。でも、その方法って…!?いよいよクライマックス。感動の完結編。
真っ白な皿の上に、トマトの鮮やかな赤、アスパラのグリーン…。ソースの一滴一滴が心に染み込む。泣きたくなるくらい懐かしくていとおしい味だった。…モデルのような外見の証券アナリスト吉野貴弘は、探し求めていた味にようやく巡りあった。「いったい、どんな人間が作ったんだろう」厨房から出てきた長身の青年を見て、思わず吉野は息を呑んだ。美形、だったのだ。
あたし、カエルの国のミモリ!といってもカエルじゃないよ。歌がうまくて泳ぎが得意な、カエル族っていう人間のお姫さまなの。ある日、カエルの国に、アオイっていう男の子がやってきたの。なんでもあたしのお兄ちゃんのマカエルに、水にぬれるとカエルになる魔法をかけられたんだって。魔法を解くために、あたしとアオちゃんは冒険の旅にでることになったんだ。
大学へ通うために上京してきた萩尾春海は、京都から来た西村麗子という女性に出会う。お互い下宿を探す苦労を語り合ううち、育ちの良さそうな彼女に心を許した春海は、彼女と部屋をシェアして暮らすことに。お互いを干渉しない約束で始めた生活は、都会的で快適に思えた…。が、そのルームメイトは一ヶ月も経たずに、変貌。化粧も濃くなり、食べ物の好みまでも変わり、スナックでバイトをしているようなのだ。そして遂に失踪-私は彼女の事を何も知らなかったのでは?謎の残るままに、彼女の足跡をたどる春海。すると、彼女が名を変えて、二重、三重生活をしていたという事実が明らかに。呆然とする春海の目前に、既に死体となったルームメイトが。
トラックを奪回し内南洋の絶対国防圏は死守されたかに見えたが、米軍はB29編隊の高高度長距離爆撃を敢行。主力戦闘機の生産拠点が壊滅し、宮城上空への侵入を許すに到って、陸海軍首脳は対米講和を決断、ホノルルへ特使を派遣した。だがあろうことか、これを国辱とする継戦派が決起し帝都を制圧。さらに、全権使節団を運ぶ米艦隊殲滅に向け「武蔵」を出撃させた。叛乱軍を阻止すべく連合艦隊は「大和」を派遣。ついに皇軍相撃つ骨肉の戦いが!戦略シミュレーション巨篇、堂々の完結。
南アフリカで今世紀最大の金鉱発見-鹿成建設の美貌の副社長・国近阿津子は、このニュースを餌とする国際金融詐欺団SAGSに30億円をだまし取られ、戦略情報室長・日高竜介に犯人一味の発見と巨額被害金の回収を命じた。既にジョージ・ハリソンと名乗る首謀の白人紳士は姿を消し、SAGS事務所も閉鎖されている。日高はハリソンが接触した女たち-スレンダーな肢体をもつプライド高い南ア大使館職員、色香溢れる田園調布の富豪未亡人、奔放な宝石デザイナー-をベッドへ誘い込み、性技を尽くし口を割らせ、詐欺団に迫っていく…。官能、情報、謎を贅沢に盛り込んだ第一級のエンターテインメント。