2002年1月発売
そうー。この世界は美しく、そして輝いている。ボクの心を落ち着かせ、なごませてくれる。辛いことを忘れさせてくれる。それが、ボクの心がおかしくて、狂っていて、壊れていることの証明だとしても…。それでもボクは、そう思えることを幸せに思う。思える今を大切に思う。さあー。ボクはこれからもこれを見続けよう。ボク以外の世界中の人が、これを美しくないと吐き捨てても。そう思うことが、これ以上ないほどの間違いだとしても。ボクが、これを美しいと思うかぎり。人間キノと言葉を話す二輪車エルメスの旅の話。短編連作の形で綴られる、大人気新感覚ノベル第5弾。
元捜査第六課所属のアヤカシー八牧はひとつの決断を下した。仲間を攻撃し命を奪う可能性のある“存在”、そいつをこの世から抹殺し仲間を守るために自分は考えうるすべての手段を使うーと。一方、八牧が付け狙う“存在”-山崎太一朗は混乱していた。鬼斬りの寄生が進み、アヤカシが近づくたびに意識の連続性が断たれるようになったためである。山崎の必死の願いにも関わらずさらに意識の変容は進み、そして…!!アヤカシの命を吸い、人間の魂を奪う鬼斬りの最初の一本ー童子斬り。今、その“童子斬り”を巡り、戦いが始まるー。
図書館の本にまつわる三つの約束事。一、図書館にある『持出禁止』の本は、できるだけ読んではいけない。それには呪われた本が混じっている。二、著者の死後に書かれた本。これは決して読んではいけない。死の世界へと引き込まれてしまう。三、本を読んでいる途中に寒気がしたら、決して振り返ってはいけない。その時、あなたの後ろには死者が立っている。日下部稜子の持ち物に借りたはずのない一冊の本が混ざっていた。表紙の裏に押された『禁帯出』のスタンプ。その本を「自分が返す」と言って持って帰った稜子の姉が首を吊って死んだとき、何かが動き始めた…!人気の現代ファンタジー第3弾。
年明けが迫る大晦日の夜。神社へ二年参りに出かけた賀茂たちは、近くの遊園地で新年祝いの花火を見る事に。帰り道にある墓地公園からの眺めが絶好だと、怖がるたまを強引に引っ張ていく。しかし夜中に墓地といえば、幽霊が出るのがお約束。それも現れたのは出番もないまま(1)巻でいきなり死んでしまった、たまの親友「朋ちゃん」だった。現世に残した未練を晴らすべく、あの世から里帰りしてきたらしい。が、肝心の未練は記憶喪失。無事成仏させるために、賀茂たちは朋の未練探しを始めるのだが…。大人気シリーズ第5弾。
ヒマラヤ山脈上空2万メートルに浮かぶ極秘の研究施設ーそこは自らの肉体を変化させて戦う特殊な魔法士“龍使い”の実験場だった。フリーの便利屋“魔法士”ヘイズは、施設に潜入し実験データとサンプルを持ち帰るという依頼を受ける。実験体の暴走の可能性を聞かされていたヘイズは、そこに暮らす4人の少年少女の天真爛漫さにとまどいつつも、交流を深めてゆく。しかし彼らには、恐るべき秘密が隠されていた…。滅亡へ向かう近未来を舞台に、物理法則すら操る“魔法士”たちの戦いを描く人気シリーズ第2弾。
そうー。この世界は美しく、そして輝いている。ボクの心を落ち着かせ、なごませてくれる。辛いことを忘れさせてくれる。それが、ボクの心がおかしくて、狂っていて、壊れていることの証明だとしても…。それでもボクは、そう思えることを幸せに思う。思える今を大切に思う。さあー。ボクはこれからもこれを見続けよう。ボク以外の世界中の人が、これを美しくないと吐き捨てても。そう思うことが、これ以上ないほどの間違いだとしても。ボクが、これを美しいと思うかぎり。人間キノと言葉を話す二輪車エルメスの旅の話。短編連作の形で綴られる、大人気新感覚ノベル第5弾。
それは男にとってちょうど十番目の仕事だった。郊外にあるとても小さな村からの仕事依頼。「いつ私を殺すのですか」血の色の髪と瞳を持つ少女は、村に現れた男にそう言った。少女の紅い瞳と髪は、彼女がヒトで無いことの証。そして、彼女の前に現れた男はヒトでないものー魔族ーを狩る戦術魔法士。生きる意味が分からない少女と生きる価値すら見い出せない男。どこか似ているレイオットとカペルテータの出会いはあまりにも残酷すぎた。そんな二人の出会いもさらなる悲劇の幕開けに過ぎなかったとは、その時の二人には知る由もなかった。その時、二人に何が起きたのか。謎に包まれた過去が今、明かされる。