2002年2月10日発売
おバカでも風邪はひく。自宅で寝込む銀之介を見舞おうと、特製出前うどんセットを携えて、駒犬家を訪れた七味唐子。しかしそこには意外な先客が…。目下オオカミ狩り保留中の狩谷楓が、ソーセージを手に銀之介のお見舞いにきていたのだ。なんとなく火花を散らす唐子と楓であったが、楓が持つ不思議な能力「動物占い」に興味津々となった唐子は、無理やり楓を引き連れ、ルンルン気分で町に繰り出した。それが災難の始まりとも知らずに…。
“宇宙人に妹をさらわれた”と言うちょっと変わった過去を持つ高校生・堂島コウ。その彼のもとに突然現れたのは色とりどりのエナメルのベルトを要所要所に巻いただけと言う奇抜(?)なファッションの少女で、しかも“自称”悪魔だった。さらにその“自称”悪魔の言うことには「一昨日あなたの望みは叶えられました。その魔力を感知して、あたしは来ました。契約を履行し、魂をいただくために」まったく身に覚えのないコウは果たして、自らの無実を証明できるのか!?それとも…。第8回電撃ゲーム小説大賞銀賞受賞のファンタジックミステリー、登場。
「君はゴーダ家の正統な後継ぎだ」そのひと言が、トールの運命を変えた。貧しい孤児の少年は、一瞬にして名家の御曹司となり、見も知らぬ祖母の待つザイン島へとやってくる。だがトールは知らなかった。その帰還がザインはおろか、大陸全土を揺るがすような事件の発端となることを。人々の身体を密かに蝕む灰土病、頭に鳥のような冠毛を持つウィーズル達。青白い鋼鉄と灼熱の溶鉱炉。陰謀渦巻くザイン島で、少年の冒険が、今、始まる。第6回電撃ゲーム小説大賞大賞受賞作家円山夢久が独特な世界観を壮大なスケールで描く、冒険ファンタジー。
“ミチビクモノハカケタルツキノナマエ”監視役を解任された香澄は、なんの前触れもないまま、恭介たちの前から姿を消した。彼女が残したものは、たった三行の意味不明のメッセージだけだった。わずかな手がかりを頼りに、香澄の行方を追う恭介。そんなときに現れた少女、皆瀬梨夏が、困惑する恭介に告げる。「あたしが、あなたの新しい監視者よ」そのころ香澄は、統合計画局の本部で、レベリオン原種最後の生き残り“紫焔”と出会っていた。彼の口から明かされる、統合計画局の怖ろしい秘密とは…?ついに語られる香澄の過去。そして、第二段階レベリオンの真の能力。クライマックスに向けて加速するハイブリッド学園サスペンス第4弾。
人の命は、二つの要素ー“魂”と、“魄”から成り立つ。そして人が死んだ時、魂魄は“魂”と“魄”に分離し、“魂”は天へ、“魄”は地へ還る、と言う。今、一人の悪名高い貴族が倒れた。知らせを聞いて駆けつけた安倍晴明の息子ー吉平は、その貴族の魂魄のうち“魄”が失われていることに気づく。いったい何がその貴族の身に生じたのか?“魄”の筋を手繰っていくうちに現れたのは父である晴明とそして陰陽寮にまつわる十一年前の因縁だった…。第七回電撃ゲーム小説大賞金賞受賞シリーズの第2作。