2005年3月25日発売
ヴァンツァーはレティシアに机の上の写真を見るよう、身振りで示した。大の男が眼を背けるほど凄惨な写真を前にしてもレティシアは顔色一つ変えなかった。「こりゃまた派手にやったもんだ」写真の内容に衝撃は受けないにせよ、それ以上の関心もないらしい。「おまえがやったと思っているらしい」「俺が!?」ヴァンツァーは無言で頷いた。こちらは何やら笑いを噛み殺しているような妙な顔つきだった。レティシアは逆に茫然と立ちつくしている。「…嘘だろう?」(ファロットの美意識)。連続惨殺事件が起きていた。犯人か?と疑われたレティシアは意外な行動に出て…。各界のプロフェッショナルの活躍を描く中・短篇3本を収録。
「あたし、式森君が好き」ただ、これだけの言葉が告げられず、山瀬千早は失意を抱いて雨中に消えた。和樹は、千早の妹神代とともに彼女を捜すが、和樹が姉を苦しめていると思い込んでいる神代は、彼に敵意を剥き出しにする。そして、ようやく見つけた千早は、かつてとは違う、勝手気ままで傍若無人な少女に豹変していた。戸惑う周囲をよそに、千早は和樹に積極的に迫る。千早の誘惑に抗えない和樹は、ついには逆夜這いをかけられ…。ついに完結を迎える千早編『シアー・ハート』のほか、短編四本を収録!大人気マジカル・ラブコメ短編集第十弾、恋の切なさいっぱいでお届けです。
異世界ハルケギニアに使い魔として「召喚」された才人は、相変わらずご主人様であるルイズに犬扱いされていた。ある日、ルイズは敵軍を撃退した件で、王女アンリエッタに呼び出される。ルイズが伝説の『虚無』の使い手として知れ渡り、敵に狙われることがないよう、心を砕いてくれる王女。そんな彼女に改めて忠誠を誓うルイズと、ルイズを助けることを約束させられる才人。だが、全てがうまく収まったように見える裏で、アンリエッタは好きだった亡きウェールズ王子を想って沈んでいた。そんな彼女の心につけいるように、敵軍レコン・キスタの策略が動きはじめ…異世界を舞台にしたラブ&ドラマティックストーリー、第4弾。