2014年11月22日発売
「私、死んじゃいました。どうしてくれるんですか?」何もかもに見捨てられて一人きりになった二十二歳の秋、僕は殺人犯になってしまったーはずだった。僕に殺された少女は、死の瞬間を“先送り”することによって十日間の猶予を得た。彼女はその貴重な十日間を、自分の人生を台無しにした連中への復讐に捧げる決意をする。「当然あなたにも手伝ってもらいますよ、人殺しさん」復讐を重ねていく中で、僕たちは知らず知らずのうちに、二人の出会いの裏に隠された真実に近付いていく。それは哀しくも温かい日々の記憶。そしてあの日の「さよなら」。
初夏。京都の一角に冥官・小野篁が館長を務める「からくさ図書館」が開かれてから、半年と少し。開館から変わらぬアットホームな佇まいの中、現世で道に迷う“道なし”と出会ったお客様を、その解決法を記した不思議な書物“偽書”にて篁は今日も救う。そんな折、篁が耳にしたのは、ゆかりの地・隠岐に現れた旧知の“道なし”の話だった。そして、旅立った篁の留守を預かる新米冥官・時子は、自らの道を選びとりー。悠久の古都で綴られる、ほろ苦くも温かいライブラリ・ファンタジー、第三集。
画学生の舟木和豊は「絵魂術」という怪しの術を使って、様々な事件を解決してきた。だが、その最中に新聞記者の秋間という超クセの強い男に“喋る”学生帽の存在を知られーまた面倒なことが増えてしまった!スクープに命を懸ける男・秋間は、どこに行っても現れ、私生活まで付けまわしてくる。うんざりした和豊は、訪れていた村で噂されている「天女伝説」の話題で秋間の気を逸らそうとするものの…天女に会いたいと、秋間と出かけたはずのサナが忽然と消えてしまってー!?
個性的すぎる洋服を押し付けられ、相撲勝負に柄杓探し、おまけにお菓子作りまで!?走り回る良彦を横目に神様たちは今日もいたって自由気まま。こんな時に頼りの黄金は、お菓子の神様とスイーツ三昧で肥満の危機!?そして、穂乃香の協力を得て御用人の役目に励む良彦もまた、神様との出会いによって少しずつ変わりはじめる。果たして、今の自分にできることはー。神様と人間の繋がりと絆を描く御用人物語、第三弾!
会社が倒産したため、着の身着のまま、東京の片隅にある神社に管理人として身を寄せることになった青年。落ち込みながらも、再起に向けて前向きに暮らそうとする。ところが、この神社には3匹の“化け猫”が棲みついていた。大きくてブサイクな虎猫と、灰色の毛玉のような仔猫2匹。傍若無人ぶりを発揮する彼らに、青年はただひたすら翻弄されー。どこか憎めない化け猫たちとの生活を愉快に描く物語。化け猫もけっこう可愛いものですよ…たぶん!
1レース1分50秒、賞金最高額1億円ー水上の格闘技、ボートレース。ある事情からレーサーの道を選んだ若手選手・渡来陸は、デビュー戦でフライング事故を犯して以来、スランプに陥っていた。しかし、彼のファンを名乗る女性・壱橋六花とのある一日の出会いを境に、かつての情熱を取り戻し、勝利を重ね始める。だが時を経て、彼の目の前に再び壱橋が現れた。新人女性レーサー…つまり、陸のライバルとしてー!!果たして彼女の思惑は?その超・攻撃的な走りの裏に隠された秘密とは…!?
地方のなんでもない町に生まれた少女、尾崎愛。人見知りで口下手なため、不遇な学生生活を送りながらも、作家になることを夢見て、家族の反対を押し切り、上京する。東京で暮らし始めた彼女は、愛を求め、波瀾万丈の人生を経験することになる。愛って何処にあるんだろう?愛って何だろう?
唐突に現れた、神様を名乗る幼女に告げられた一言。「功刀蓮弥さん、貴方はお亡くなりになりました!」どうも前の人生はきっちり大往生したらしい主人公・功刀蓮弥は、神様っぽい幼女にお願いされて、異世界で二度目の人生を送ることになった。壮大な使命が与えられたわけでもなく、異世界をふらふらしているだけで良かったはずの蓮弥であったが、不埒な冒険者崩れを撃退したり、モンスターを殲滅したりするうちに前世で培った能力を再び開花させ、次第に異世界で頭角を現していくー。