2019年6月14日発売
京都の大学で日本古代史を専攻する博士研究員の万桜は、友人に騙され、太宰府にある廃館寸前の『天神様博物堂』へと左遷される。そんな万桜の前に、態度がでかくて口の悪い古風な平安装束を着た“少年”-『菅原道真』が現れた!!彼は「学者としてあまりに怠惰なおぬしを咎めにきた」と傷心の万桜を叱り飛ばし、ちゃっかり家にまで上がりこんでくる始末。だが、渋々ながらも付き合ううちに、万桜は忘れていた“学ぶ楽しさ”を思い出し!?がけっぷち歴女とちびっこ怨霊…もとい天神様の奇妙な師弟関係始まる!
大学生の結維は、半妖の青年・小太郎とともに願いを叶えるため「九つの功徳」を積んでいる。春休み、結維は電車の中でぬいぐるみに話しかける不思議な少年・灯と出会う。彼は小太郎の持つ功徳の札を探し求めて来たのだ。札は譲れないと断るが、灯は己の願いのため、しばらくこの地に滞在するという。一方で、強力な術者である灯の影響を受け、土地神の玻璃を「縁の糸」で縛っていた天守閣のあやかしが目覚めてしまいー?しっかり者の大学生と狼青年の、現代ご縁結びお伽草子、第3巻!
「ワトスン」として生きることを信条とする岩藤すずは、医学部の合格発表に出向いていた。自己採点ではバッチリ合格圏内と自信満々だったが…いざ掲示板を見ると、自分の番号がない。納得がいかないすずは答案用紙の保管部屋に忍び込む。しかしそこで見たのは血まみれの巨大な犬の足跡と副学長の死体だったー。「君は助手というよりお邪魔虫だ」「ひどっ!ワトスンにむかって!」事件を探るすずの前に現れた優雅なホームレスが、抜群の推理力を発揮!?21世紀のホームズは低コストで華麗に事件を解決す!
ようやく宰相の座を掴んだ海宝。しかし政敵・白水は、新たに手に入れた財政機関を司る三司という地位を利用し、さらに妨害を仕掛けてきた。春蘭は皇帝の勅旨をもって妨害を躱そうと画策する。一方、春雷が仕える莉珠は、「蘭蘭」の言動に不信感を募らせていた。双子の入れ替わりの可能性に気づいた莉珠はショックを受け、誰よりも信頼していた春雷を遠ざける。白水はそんな莉珠に目を付け、味方に引き入れようとしてー?ついに秘密が暴かれる!?男女逆転中華譚、転換の第五巻!
皇族である〓(そう)尚書の引退が決まった。新たに皇族の官吏をということで十数年前に引退した茹王が復帰。あわせて彼の長女も後宮に入ることになった。しかし、病弱な長女は後宮に入る前に亡くなり、代わりに腹違いの妹・仙娥が妃嬪としてやってくる。親身に姉の看病をしていたという姉妹愛溢れる逸話を持ち、後宮でもそつなくこなす仙娥に、頼もしさを覚える真桂らだが…。新たな妃嬪登場で思惑入り乱れる後宮。新たな妃嬪は小玉の敵?それとも味方ー?
丘の上の幽霊屋敷“黄昏館”。その当主となった高町遥は、妖狐の執事・雅火とともに、あやかし事件を収める街の顔役だ。鎌鼬の料理人・疾風を新たな従者に迎え、時たま遥の食事係をかけた雅火と疾風の激突もありつつ、館の生活はより賑やかに。そんな折、遥の学友が遊びに来ることになる。あやかしよりも人に慣れない遥は大慌て。その上あやかし事件まで持ち込まれ、おもてなしを同時にこなすことになり…!?主従逆転コンビの絆と、当主の器が試される?心温まるあやかし物語、第3弾!
漫画家・啓汰先輩のもとで、マネージャーを務めるあすみ。編集部への交渉や雑務は派手じゃないけれど、毎日楽しくこなしていた。ところが新人女子に顎で使われ、啓汰先輩の妹には敵視され、徐々に職場の居場所がなくなってしまう。挙げ句友達は続々結婚し、いよいよあすみも焦り始めるが…。先輩は優しいけれど素っ気ないことも多く、第一告白されたわけでもない。このまま雑用係を続けていいの?そう悩んだ時、先輩と仕事で気まずくなってしまい!?つい応援したくなる、25歳・アラサー乙女の恋と仕事の物語!
唯一の身内だった祖父から智花が引き継いだのは、彼の愛した家と庭。その際の約束事が二つある。その一・庭の管理は、あやかしたちに手伝いをお願いする。そして、お礼をきちんとすること。その二・庭で採れた薬草は、白沢という男にしか販売しないこと。智花は祖父との約束を守りながら、薬草づくりとカフェのバイトを行き来する穏やかな時間を過ごしていた。そんなある日、かまいたちが「くしゅりを売ってくだしゃれ!」とやってきて…。神様に愛された庭で織りなされる、緑あふれる現代の御伽草子。