2023年1月14日発売
絶望の淵にいたローザは、美貌の貴公子アルヴィンに救われた。今は聡明な少女として、骨董店で彼を支えている。しかし、アルヴィンがもつ教養や莫大な財産は、彼女にとって謎めいたまま。ある日、ローザは貴族の青年をとっさの機転で助ける。家族に対する想いを語り合い、打ち解ける二人だがー。なんと青年はアルヴィンの兄弟だった。彼こそ伯爵家でのアルヴィンの立場を奪った者だという。アルヴィンが貴族だったことに驚くローザだが、“妖精”にまつわる過去からすれ違い続ける兄弟のために心を砕き…?
青国の茶道楽妃・采夏の機転により皇帝・黒瑛への帝位簒奪計画を未然に防ぎ、後宮が落ち着いたころ。新たな妃が二名入内した。絶世の美妃・秋麗と男装の麗人・冬梅だ。出会い頭から折り合いの悪い二人に頭を抱える黒瑛だったが、采夏は茶飲み仲間が増えたと喜ぶ。そんな折、青国に西方の大使が来訪する。お茶でもてなそうとする采夏だが、希望されたのは今は存在しない“幻の白茶”で…!?さらに、水害が采夏のせいと噂されたり、新たな妃が原因で黒瑛とすれ違ったり。采夏は数々の困難をお茶の力で乗り越えられるのか!?
父は娘を“呪い”と呼んだー。没落貴族の女学生・鶴は、父に結婚を命じられる。売られるように決められた婚約者は、顔も知らない実業家の青年・秋人だった。秋人が一人で住む洋館で暮らすことになった鶴は、初めて出会った彼から「自分は呪われている」と告げられ、その言葉に戸惑う。暮らしの中で秋人が“呪い”と呼ぶ怪奇現象とそれに苦悩する彼の姿を知る鶴。政略結婚にも関わらず、鶴を守ろうとする秋人の優しさにも触れ、次第に彼の力になりたいと感じー。呪われし婚姻のその先で、少女は恋をはじめる。魔法のiらんど大賞2021小説大賞恋愛ファンタジー部門特別賞受賞作。
幼い日。婚約の儀に縮こまっていた実瑚の記憶に残るのは、緊張をほぐす甘いお菓子と、差し出された親王様のふくよかな御手。月日は流れ、実瑚はお菓子作りが好きな、やんちゃな姫となっていた。苦手な占いの勉強をした、ある日の帰り道。実瑚は通りすがりのお屋敷に橘の実を見つける。そこへ現れたのは見目麗しい青年“橘の君”。どこか懐かしい彼に橘の実を使った甘味を振る舞うと、宮中に住むという彼の父にも食べさせてほしいと請われて…?運命の再会に誘われ、実瑚の占いとお菓子作りが宮廷の闇を暴く!
夜の神の一件は片付いたが呪いは解けず夜はうさぎのまま。さらに謎の黒うさぎまで妻の寝室に居座るようになりジークハルトの悩みは尽きない。一方夫の正体に気づいたロイスリーネは「どっちも同じ陛下よね」と全力でうさぎを愛そうと心に決める。そこへジークハルトに求婚する王女が現れた!二人は円満夫婦をアピールすべくいちゃいちゃするが!?
紆余曲折を経て絆を深めた国王ギルハルトと婚約者アイリ。しかし聖地である賢者の森に密猟者が侵入する事件が発生!調査のため二人で聖地に訪れるもギルハルトの人狼の血が騒ぎ出し、アイリから離れられなくなってしまい!?しかも、一晩同じベッドで過ごすことにー。「俺は…おまえが欲しいんだ」野性的な陛下にドキドキが止まりません!
騎士であることを理由に元婚約者に振られるも憧れの公爵様に求婚されたティツィアーノ。しかし結婚式当日、公爵様に恋人がいると聞いてしまい…「私も素敵な男性と幸せになってやるわ!」そう誓い式場から逃亡したティツィアーノが愛される女性になる作戦を立てる一方、公爵様は「他の男が彼女に触れるのは許さない」と結婚を諦めていないようで?